最近凶悪犯罪が多いという認識

先日、日本で起きた凶悪犯罪をまとめたサイトを見たのだが、1999年前後に衝撃的な凶悪犯罪が集中して発生している。「最近凶悪犯罪が多い」というようなことが言われているが、「いやそんなことはない」という意見もある。統計的にはどうかはわからないが、感覚的には以前に起こったことの記憶は風化し、最近起こったことの記憶が鮮明である以上は、どうしても「最近凶悪犯罪が多い」という認識になるように思える。

人は歴史に学ばないゆえに、このような凶悪犯罪が繰り返し起こされるという考え方もできるが、歴史に学んでその対応を完璧に行った社会は逆に息苦しくなりはしないか。「白河の清きに魚の住みかねて元の 濁りの田沼恋しき」という句があるが、人間がきれいな場所に住めないとすれば、水をきれいにしてもそこで暮らす生き物は死んでしまい、その亡骸によりまた水が濁ってしまう。そのさじ加減というのを分析することが解決になるかもしれないが、そういう動きはないし、それを大っぴらにするのもそれはそれで問題かもしれない。