高速道路千円のあおりで路線バス廃止という記事

http://www.asahi.com/business/update/0223/OSK201002230145.html

徳島バスが、高速道路通行料の「上限千円」導入以降の高速バスの不振で、路線バスを廃止するという。なんで高速バスが不振で路線バスを廃止するのだ、と思うかもしれない。記事にも書いてあるが、地方のバス会社は高速バスの運行で黒字を出して、赤字の路線バスの穴埋めをする、というモデルをとっているからである。それは私も知っている。しかし、そのモデルが正しいのかと考える余地はあると思う。

そもそも、鉄道や船は高速道路そのものが自身の存在を脅かすのに対して、高速バスは高速道路がないと成立しない交通機関である。高速道路は存在してほしいが、その料金は高速バスを運行するのにちょうどいいのが望ましい、というのは、なんと言ったらいいものか。そもそも、高速道路ができたお陰で、高速バスが多数運行され、鉄道などは高速バスに乗客を奪われている。

「高速道路千円のせいで路線バスを廃止する」というバス会社の言い分をそのまま報道するのは、私としてはどうかと思う。高速バスは高速バスで、路線バスは路線バスで、その問題を分けて考えるべきではないだろうか。