みんなの党に関する所感

新党が続々とできているが、そんな中で支持率を伸ばしているのが、前回の衆院選前に結党したみんなの党である。

みんなの党が人気である理由に主張が明確でぶれていないという点があるようだが、現状はこれといった実績もない。地方選挙には積極的に候補を擁立しているが、それ以外は、議員は各々の活動をしているだろうが、党としては渡辺代表の発言が目立つ程度である。

次期参院選にも積極的に候補者を擁立するようだが、現時点で立候補を表明している人の顔ぶれを見ると、ちょっと地味な感じがする。現時点で全国的に知名度があるのは、元テレビキャスターで調布市議の真山勇一氏くらいか。もっとも、党名で投票がする人が多いだろうから、候補者としては他の知名度が高い候補者が立つと困るというのが本音だろうか。

あと、上り調子のときはみんながちやほやしてくれるのだが、一つ問題が出て人気が下向きになると一気に叩かれるものである。みんなの党の場合、いまだ組織は脆弱で人気に依存しているので、下向きになると立ち直れなくなる。展開の先を読んで戦略を練っているのであればいいのだが、個人的にはここまでの成り行きを見ていると、そういう風には思えなかったりする。

いずれにせよ、現状ではみんなの党は国会議員6名の小政党である。1996年に発足した民主党は結党時に国会議員は55名が所属していた。最近では新党を作るとなるととにかく政党要件を満たす5名を揃えることが目標となっている感があるが、本来は数十名くらいの国会議員が所属しているくらいの規模がないと影響力を持たないものだと思う。国会議員4名で始まった日本新党も一時は人気が高い政党であったが、結局新進党に合流という形で2年半で解党している。

いろいろ考えるに、みんなの党は、このまま「期待できる」止まりで続いていくか、「民み連立政権」に参加するかのどちらかな、と。それができないと沈んでいく、と。他のビジョンが見えない。党としてのビジョンを語ってくれればまだ信頼できるんですがね。