なでしこジャパンフィーバー

なでしこジャパンこと女子サッカー日本代表がワールドカップで優勝して、なにかと騒がれているが、そもそもワールドカップが始まった当初はほとんど騒がれなかった。それがあれよあれよという間に勝ち進んで優勝が近づくにつれ報道も過熱化していった。

ワールドカップ優勝は偉業であり、褒め称えられるべきであろう。しかし、それが加熱しすぎるのもどうかと思う。結局、彼女たちを消費しているだけではないだろうか。また、なでしこジャパンを利用して第三者を批判するのもいかがなものかと思う。

夢をもらった、感動をもらった、という人も、そこに至るまでの経緯について思いをはせるべきであり、本当に女子サッカーの興隆を望むのであれば、なでしこリーグの試合に足を運ぶなどの直接的な支援を行うべきであろう。

ただ、こういう興味の量は総量が決まっていて、それの奪い合い、という側面もある。たとえば、一時期女子ソフトボールが大きく取り上げられたが、今となってはそれほど興味を集められていない。ソフトボールもワールドカップが現在行われているが、あまり話題になっていない。(もっとも女子ソフトボールのワールドカップは6ヶ国しか参加していなく、女子サッカーよりも規模がだいぶ小さいという側面はあるが。)あのスポーツへの興味の量が増えると、このスポーツへの興味の量が減る、というような様相である。