第47回衆議院議員選挙結果雑感

昨日、第47回衆議院議員選挙の投開票があった。

政党別の獲得議席数は自民291(-2)、公明35(+4)、民主73(+11)、維新41(-1)、共産21(+13)、次世代2(-19)、生活2(-3)、社民2(±0)、無所属8。自民は追加公認の1を含む。投票率は戦後最低の52.66%。

自民党は当初予定では300議席を超えるというような予想もあったが、それは超えず。栃木2区とか神奈川16区とか取りこぼしたと感じる選挙区もある。ただ、欲を言えばきりが無く、微減に留まったということで勝利と言っていいだろう。近畿や九州の比例下位の落選者を見ると、ここでもう少しとれるというつもりだったのだろうか。

公明党は比例東北、南関東、東海、九州で1づつ増。低投票率も味方したかたちか。

民主党は前回よりも上積みがあったが、代表が落選。個人的にはあの代表は全く評価していないのでこういう形でも代わったほうがいいとは思っているが。今回、候補者を絞ったのはリソースを有効活用するという点ではよかったのだろうが、埼玉2区や長崎3区など、民主党が小選挙区で勝ったことがあるような選挙区さえも自共対決になってしまったのは、やはり努力不足という感がある。

維新の党は事前の予想では苦戦と報道されたが、結果的には微減に留まった。次世代の党を切り離し、結いの党を受け入れ、その他、元日本未来の党やらなんやらを取り込んで、何が何だかわからなくなっているが、維新側にしろ、結いの党側にしろ、割れた相手が散々なので、わりと慧眼っぽい感じはする。

共産党はここまで伸びるとは思わなかった。当初から好調が報道されていたが、どうせ低投票率の分で相対的に多少議席が増えるのではないか、とくらいに思っていたら、比例東京ブロックでは自民党、民主党に次ぐ得票数になっている。(前回はその間に日本維新の会、みんなの党、公明党が入っている。)また、沖縄1区では野党共闘の成果もあって1996年以来となる小選挙区での議席を獲得した。ただ、共産党への期待というのは、大きくなって、小さくなってを繰り返しているのが今までの歴史なので、これがずっと続くのかという点が焦点となる。

次世代の党は今回一人負けという結果になった。できたばかりの党で時間がなかったと言っているが、なんとものんびりとやっているのを懸念したとおりとなった感がする。あと、おじいちゃんを選挙に引っ張り出したはいいが、比例下位で選挙応援では「引退する」を連発、公明党への対決姿勢を示しつつ、とある候補は公明党の推薦を受けている、と戦略が定まらなかった感がある。結果、たちあがれ日本時代からおなじみの2人の当選に留まった。

生活の党は所属国会議員4人、得票率も2%に満たずで、政党要件を失ったとのこと。一部の議員が選挙直前に民主党に合流するなど、いまいち覇気がないのが結果になった。そろそろ小沢一郎時代も終わりなのだろう。

社民党は当選者も含め前回と同じ結果で特に何もない。

新党改革は「家庭ノミクス」という一発ギャグが言いたくて、候補者を擁立したのだと思う。

幸福実現党は大学不認可で選挙どころではなかったのではないだろうか。今回、選挙期間中に一回も活動しているところを見なかった。今まではこんなところで、というようなところでも見かけたのだが。

無所属は、みんなの党解党の主役二人が明暗を分けた。あと、茨城7区、埼玉11区は以前から無所属が強く、自民が勝てない選挙区として知られているが、それに鹿児島3区が加わった。

最後に、良識派の方々には問題視されている、比例北海道ブロックに候補を擁立した「支持政党なし」だが、個人的にはあれは弱者の兵法でなかなかおもしろいと思っている。議席は獲得できなかったが10万票以上の得票を獲得。