夏時間一覧

秋になってもサマータイムを継続

http://www.asahi.com/business/update/0912/TKY201109120481.html

秋になってもサマータイムを継続する企業が出てきたという。それはもうサマータイムではないよ。

残業が減ってコストが削減したというが、結局のところ、サマータイムを導入して残業が増えるということにならないように、残業の量を抑制するような取り組みを行った結果そうなっただけだと思う。サマータイムを導入しなくても残業の量を抑制するようにすればいいだけなのだが、そういう動機がないと残業量が増えるというのが日本の企業文化なのか。

実際のところはサマータイムというよりは、単に就業時間の前倒しである。ただ、企業が独自にそういう制度を導入する、しないを決めることで、国の制度としてのサマータイムは導入する必要はないのではないか、という風潮になるとすれば、それは望ましいことであると私は考える。


サマータイムと称した始業時間繰上げの動き

東日本大震災に伴う電力不足への対策案として、夏の期間にサマータイムと称して、始業時間を早める企業が増えている。このブログでも何度も書いているが、本来のサマータイムは時間そのものを1時間早める制度である。今回企業が採用するのは単に始業時間を早めるだけである。もちろん、企業が勝手に時間を早めたりするわけにはいかない。

サマータイムの問題として、サマータイムの切り替わりがシステムに対して悪影響を及ぼすというものがある。今回のなんちゃってサマータイムはシステムには影響を及ぼさない。それでも、始業時間を1時間早めるのは社会に全く影響を及ぼさないというわけではない。たとえば、通勤電車のラッシュピークはそれだけ早くなる。電車は本来のラッシュピーク時ほどは本数がない。東急はその分の運転本数を増やすことを発表しているが、ダイヤが複雑なJRはなかなかそういう柔軟な方策をとるのは難しいだろう。私が利用する東武もどうなるかわからない。また、今までの生活のリズムが乱されたり、定時で組まれていた予定が乱れることへの悪影響も懸念される。

しかも、サマータイムを導入したとしても本当に効果があるのかという疑問がある。たしかに電力消費量は減るのかもしれないが、問題は電力消費ピーク時に供給量を上回らないことなのだ。電力消費ピーク量は夏だと13~14時頃とされている。サマータイムの導入はあまり関係ない。ピーク時に電力が足りなくなって強制帰宅となった場合(3月に1回そのようなことがあった)、働ける時間が1時間増える、というメリットは考えられるが、そんな精度でいいのかと思う。

結局、テレワークとか、深夜に働くとか(労務上はよくないかもしれないが…)そういうダイナミックな対策をとらないと電力不足対策にならないと思う。1時間始業時間を早めてお茶を濁しただけでどうなるのか、という不安がある。

あと、今回のなんちゃってサマータイムは、節電にかこつけた実証実験ととれなくもない。もともと財界はサマータイム導入には賛成している。


東日本大震災に伴う電力不足対策としてのサマータイム

東日本大震災の影響で夏場で電力が不足することは必至である。そのためサマータイムを導入すべきという意見が出ている。

ただ、サマータイムを導入すると言う意見を出している人も、サマータイムについて正確に理解しているか甚だ疑問である。政治家もそうだが、マスメディアもそんな感じだ。たとえば、毎日新聞ではサマータイム制は論外という坂村健東京大学教授の意見を載せている。坂村教授はサマータイムについて理解している。しかし、社説ではサマータイムの導入に賛成するような意見を載せている。この社説はサマータイムの電力不足対策に対する効果はぼかしながら「なんとなく変えてみたらよさそう」という印象論で終わっている感がある。1時間では意味がないから2時間ずらせとも言っている。

欧米等で導入されているサマータイムだと、Wikipediaの夏時間の項に書いてあるとおり、サマータイムの切り替え時に「1時59分59秒の次が3時00分00秒」「1時59分59秒の次が1時00分00秒」というようなことが起きる。このことがコンピュータシステムに悪影響を及ぼす可能性がある。仮に悪影響がないとしても本当に悪影響がないかという検証を行う必要がある。これが坂村教授の言う「なにより時計をいじるというのは意図的に「コンピューター2000年問題」を引き起こすようなもの。」にあたる。はっきり言って、今年の夏に間に合うわけがない。もちろん、震災に限らずサマータイムを導入しようとなると、この部分が大幅なコストになることは確実である。

企業が独自に導入しようとしている「サマータイム」は北海道で試験的に導入された「北海道サマータイム」のようなものである。これであれば、コンピュータシステムには影響を与えない。ただ、サマータイム導入賛成論者が、欧米等で導入されているサマータイムと、北海道サマータイムの違いを意識できているのかというところに疑問がある。

ちなみに、時間を2時間ずらすというのは、ダブルサマータイムと言ってイギリスでは導入が検討されているが、まだ導入には至っていないとのこと。


サマータイム法案今国会提出見送り

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/99468.html

政局的な要因もあるようだが、まあよかったのでは。

自民党の早川忠孝衆議院議員は民主党の篠原孝衆議院議員の意見を聞いてサマータイム制度導入賛成から慎重に考えを変えたとのこと。考えを改めてくれたのはよかったが、他にもあまり考えずにとりあえずサマータイム制度導入に賛成している議員は多そう。そして、篠原孝議員はいい仕事をしたと思う。


日本睡眠学会がサマータイム導入に反対

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080605-OYT1T00610.htm

日本睡眠学会が「健康を損なう」という理由でサマータイム導入に反対の声明を発表した。記事には1兆2000億円の経済損失が生じると試算したとあるが、実際は1200億円らしい。北海道サマータイムの体験者を対象にしたアンケートでは約40%の人が何らかの体調不調を訴えたという。

そもそも、北海道サマータイムはサマータイムとは違うし、約40%の人が何らかの体調不調を訴えたといっても、その因果関係は実証できないように思う。要するに気分の問題ではないか。ただ、サマータイム導入の理由にも気分の問題が入り込んでいる。サマータイムの切り替えで環境問題への意識が高まるとか、仕事が早く終わるとその分余暇に使えるとか。だいたい、サマータイムがあろうとなかろうと環境問題を意識する人はするし、しない人はしない。仕事が早く終わると言ってもその分早く始まるわけで、個人が自由に使える時間は変わらない。


読売新聞の社説がサマータイムを導入してみてはという

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20080603-OYT1T00838.htm

一つ、社説の中に嘘というか誤解を生む文章がある。

社会経済生産性本部の試算によれば、サマータイム導入で、家庭の年間エネルギー消費量は、原油換算で例えば青森県1県分ほど減らすことができるという。

社会経済生産性本部ではサマータイム導入で総エネルギー消費量が93万リットルの削減になると試算しており、これが青森県の家庭の年間エネルギーに相当するというのが正しい。総エネルギーというのは家庭、工場、運輸全てを含んだエネルギー消費量である。家庭の年間エネルギー消費量だけで青森県1県分になるわけではない。これを青森県1県分とかそういう表現で表そうとするからおかしくなる。93万リットルだったら、約0.2%と表現すべきではないか。多分、約0.2%と表現するとあまりに少なくて「サマータイムを導入する意味ないじゃないか」という声が強まるからできないのだろうけど。

それにしても、他のブログなどでサマータイム賛成という意見はほとんど見かけない。だいたい賛成しているのは、経団連、大部分の政治家、金属労協、そして読売新聞。

サマータイムについてはこれからも何度となく書きそうなので、夏時間というカテゴリを作成することにする。


サマータイム制度が2010年から導入される可能性

http://www.asahi.com/life/update/0522/TKY200805220296.html

サマータイム制度については前にも書いた。私はサマータイム制導入に反対である。サマータイム制度が導入されて、国民生活が混乱したとき、責任をとるべきはサマータイム制導入の旗振り役となった人たちである。そういう意味でもこの動向については注視していきたい。

とかく、環境問題に結びつけられるサマータイム制度だけど、環境のためというのであれば、客待ちタクシーのアイドリングストップとか、不要なイルミネーションをなくすとか、他にいろいろとやることはあるだろうに、と思う。


ガソリン税暫定税率廃止→復活でサマータイム導入を思う

ガソリン税の暫定税率が廃止になってまた復活したことで、現場の意見としてはやはり「混乱した」というのが正直なところだろう。そこでもし、サマータイムが導入されたら、今回と種類とは違うとは思うが、やはり「混乱した」「なぜ導入したのか」という声が多く聞かれるのだろうなと思った。

日本で稼働しているシステムはサマータイムを考慮していないのがほとんどだろうから、まず運用に向けて試験を大々的に行う必要があるし、大々的に試験を行ったとしても、おそらくなんかしらの不具合は発生する。確実なのはシステムの稼働を一時中止することだろう。JRの夜行列車が切り替え日は運休になったりするかもしれない。結局、普通の人にとってはデメリットのほうが大きいと思うのだが、経済界などが導入を進めたがっているのは、うがった見方をすればそこにビジネスチャンスがあるからなのだろう。安定した社会をかき混ぜて儲けを得る。

ちなみに、サマータイム導入の理由として省エネルギーが挙げられるが、財団法人省エネルギーセンターのサイトによると、サマータイムを導入して減らせるエネルギーは原油に換算して50万キロリットル、日本の総エネルギーは約4億キロリットルだから、約0.1%の削減効果にしかならない。「50万klは、約25万世帯(福井県や島根県の全世帯)の1年分のエネルギー消費量」と書いてあるとえらく削減できるように感じるけど、実際は家庭よりも会社や工場や輸送でエネルギーを多く使っていて、家庭ではそんなに使っていなかったりする。

結局のところ、導入派の本音は「欧米でも導入しているから」ではないだろうか。日本の偉い人が欧米を意識して案を出してくるのだが、普通の人にとってはそういう意識がないから反対の声が多数を占めているという状況。


小泉前首相「サマータイムは面倒くさい」

http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070605k0000m010067000c.html

私もサマータイムは日本にはなじまないと思う。特に時間に厳格な日本人は切り替え時の混乱に耐えられないと思う。何か問題が発生して政府批判が殺到するのではないか。やるのであれば、北海道サマータイムみたいな仕組みをやりたい企業だけがやれば、朝の通勤電車も多少は混雑が緩和されていいのではないか。