2014年東京都知事選雑感

新しい東京都知事に舛添要一さんが選ばれました。

自民党、公明党、連合が支援したわけで、それを乗り越えるとなるとかなり大きなうねりが必要となってくる。宇都宮健児氏にしろ、細川護熙氏にしろ、そこまでの力は最初から最後まで無かったので、この結果は予測の範囲内である。

宇都宮氏は思ったよりも健闘したという印象。二回目ということで、陣営がこなれてきたのだろうか。投票率がもう少し高ければ100万票に届いたと思われる。最近の革新陣営の候補してはかなりの好成績であろう。ただ、実際に都知事になれるかと言うと、相当保守が分裂しないと都知事にはなれないだろう。個人的には政治家になるのであれば参議院議員に向いていると思うのだが、共産党は東京選挙区にしろ比例区にしろ自党員を擁立するので、他の受け皿としては、他県で革新系無所属として立候補するか、別の革新政党から出るくらいしかないのが辛いところである。

細川氏は最初は馬渡龍治元衆議院議員が選対事務局長を務めていたが解任されるという事態が発生した。もともと政党の影響力を弱めるというつもりがあったようだが、そういう陣営を仕切るだけの調整能力がある人ではなかった、ということか。細川氏を支援した小泉純一郎元首相にしても、首相時代は飯島勲秘書官という腹心がいたからこそ、というように思っている。

4位の田母神俊雄氏もかなり善戦したと思う。こちらも政治家になるのであれば参議院議員に向いていると思うが、宇都宮氏と違って受け皿は複数考えられるので、わりと真実味はあると思う。

負けた陣営はそれなりに負けを受け入れていると思うのだが、往生際が悪いのはインターネットなどで発言している支持者たちである。こういうのが可視化されるのはいかがなものかとも思う。

あと、投票率は46.14%と過去3番目の低さだという。投票日前日に雪が降ったことが影響したとも考えられるが、東京都の場合、雪が降っても晴れていても何があっても投票しない人が3割くらいはいると思う。100で満点ではなく、70で満点くらいに考えておいたほうがいいかもしれない。また、投票率アップを目指すとしても、なるべく70に近づけるようにするのか、70という閾値を上げていくのか、どちらにするかで方策が変わってくると思う。