政治一覧

菅、首相やめるってよ

https://www.yomiuri.co.jp/politics/20210903-OYT1T50180/
菅首相も、就任当初は秋田の農村出身の苦労人とか、パンケーキとかで、人気が高かったが、私が思うに去年の12月に「ガースーです」とあいさつした頃から、人気が落ちていったように思う。NHK調査の内閣支持率も、11月までは50%を超えていたが、12月は50%を割り、以降50%を上回ることはない。「ガースーです」自体は失言というほどのことではないのだが、こういう流れを変えてしまう一言というのはあるものなのだ。そこに無頓着な者はトップになってはいけない。


2019年埼玉県知事選挙

昨日、埼玉県知事選挙が行われ、国政野党系の大野元裕候補が当選したが、稀にみる接戦で、市町村単位で得票率60%を超えた候補はおらず、当選した大野候補、落選した青島候補がそれぞれ地元の川口市、草加市で57.2%の得票率を得たのが最高だった。青島候補は県東部の市では大野候補を上回る傾向にあったが、さいたま市など、大票田の市では大野候補が優勢、結果当選した。
投票率は32.31%。これまで3回連続で20%台でそれに比べると高くなったというが、それでも3人に2人は投票していない計算で、ここまで接戦の選挙戦にしては物足りなさはある。
ところで、埼玉県知事は畑和、土屋義彦、上田清司と三代続けて直前まで国会議員を務めていた人が知事になっている。大野元裕知事誕生で四代続けて、となる。やはり自民党側も、本気で知事の座を取りに行くのであれば、国会議員が職を辞して覚悟を持って知事選に挑むべきだったのではないか。というか、別の候補であれば自民党側の候補が当選していたように思う。


明日は参院選

明日は参議院議員選挙の投票日です。
ところでこのブログでは、選挙のたびに今日のXX選と題して、選挙戦の観察記を書いてきた。今回やらなかったのは、やるつもりがなかったわけではなくて、まず、自分の勤務時間が変則的になっていること、また志木駅南口が工事中ということでか、志木駅前での選挙活動がまったく見られなかったこと、という理由によるものである。まあ、もっぱら理由は後者になる。志木駅南口の工事はかなり影響がでていて、しかも長期化していて、迷惑な感じではあるのだが、こういうところにも影響がでている。
選挙自体は深く情報を追ってはいないが、普通に明日投票に行く予定。


東京都知事選で都民ファーストの会が議席を上積みできたかもしれない選挙区

先日行われた東京都知事選で都民ファーストの会がもう1人候補を擁立していれば議席が上積みできたかもしれない選挙区まとめ。

選挙区 最下位当選者所属政党
新宿区 自民
墨田区 自民
目黒区 共産
大田区 自民
世田谷区 自民
豊島区 共産
葛飾区 自民
町田市 自民

練馬区、小平市もできたかもしれないが、かなり微妙なので除外。できたかもしれないで計算すると、都民ファーストが63議席(追加公認含む)、公明が23、自民が17、共産が17、という結果になる。

都議選の結果をざっと見ると、都民ファースト、共産が当選ラインを押し上げて、元々当選の可能性が高いところにしか擁立しない公明はついていけたが、自民、民進、生活者ネットはついていけなかった、という様相になっている。

東京都議会議員選挙の結果をまとめました。

http://politics.free-active.com/document/pel/pel13/index.html


2017東京都議会議員選挙

自分が選挙権がない選挙ではあるが、毎日東京都に通っているわけだし、メディアなどでも大きく取り上げられている東京都議選について簡単に書く。

なんといっても都民ファーストの会の躍進が大きなトピックスであろう。公認候補は島部を除き全員当選。候補者立てすぎ、とも思ったが、遺漏なく取っているのはすばらしい。

次に躍進したのが共産党。北多摩一、三、四では自民党を抑えて議席を獲得している。前回も勝利と言ってもいい結果であったが、これが二回続いてとなると、共産党の勢いは本物と言っていいかもしれない。公明党も全員当選だが、議席数は前回と変わらず。世田谷は今まで2人候補を擁立していたのを1人にし、定数増の北多摩三に回している。

逆に惨敗したのは自民党。前回はMAXというくらいに勝利したのでどう頑張っても現状維持、多少は減らしてもやむを得ないという感じであったが、前回の半分以下、今までの最低議席を大幅に下回る23議席に留まった。共倒れという選挙区もあるのだが、単に力負けというほうが目立つ。公明党の支持が得られなかったというのも大きいのだろう。逆に言うと、今回公明党支持者はわりと都民ファーストの会の候補の支持を、上の方針どおりに行ったということか。支持者的にも自民党よりは都民ファーストの会を推したい風潮にあった、とも考えられる。民進党は人材の都民ファーストの会への逸走も痛いが、戦略的にもまずい感じで、せめて現有議席を確保できればメンツを保てただろうが、2議席減とあっては敗北と言っていいだろう。

生活者ネットは前回は民主党の失策もあって3議席を確保したが、今回は1議席とこちらも党史上最低議席数となった。日本維新の会は、もはや個人の力によるものだろうが、1議席確保。ただ、東京では存在感が埋没していると言わざるを得ない。

無所属候補が6人が当選したが全員が都民ファーストの会の推薦候補で、選挙後に追加公認された。これで都民ファーストの会は55議席ということになっている。今は勢いがある都民ファーストの会であるが、4年後の次の選挙までこの勢いが続いている可能性は、となるとかなり低いと思う。分裂するとか、支持を大きく減らすとか、そういう未来が待っている可能性が高いと思うが、現時点で、とにかく新しい政治勢力を渇望した結果がこうなって出た、ということを、その不安定な未来を揶揄する前に考えるべきであろう。


籠池さんの件

最近の日本の政治は籠池さんの件で持ちきりである。

最初にこの話が持ち上がったとき、私はそんなにたいした話ではないのではないかと思っていたのだが、安倍首相の慌て方が尋常ではなかった。更に言うと、常軌を逸していた。で、現時点では、未だに全容は見えないのだが、首相サイドに逆風となっているのは確かである。

おそらくは安倍首相と籠池さんは親密な関係にあった(少なくとも籠池さんはそう思っていた)、それが一転、問題が出た時点で、首相サイドが籠池さんを突き放した。表はそういう態度をとっても裏で根回しするということもできたと思うが、籠池さんの行動を見ると完全に突き放されたのだろう。そして、籠池さんはやりたい放題である。

安倍首相の発言で「問題の核心は何かと言えば、国有地の払い下げの問題と、もう1点は学校の認可の問題だ。」とあるので、この点については安倍首相に問題はない、または、問題にならないようにうまくやっているということなのだろう。個人的な印象であるが、首相サイドに重度な違法性があるような問題は見つからないと思う。それではなんであんなに慌てたということになるのだが、籠池さんの学校に自分たちの言うことをなんでも聞く、という子供の育成機関を夢想したのではないだろうか。そういう機関を法の範囲内でひいきにすることは自由であるが、それが顕わになるとけっこう恥ずかしい。邯鄲の夢から覚めた結果。

ただ、今までにないタイプの疑惑ではある。関わっている人も癖がありそうな人が多く、その内情を傍から見て判断することは難しい。現時点でこの件が重要ではないと言い切る人は、まあ、アレなんでしょうね。


カジノ法案成立

http://www.asahi.com/business/reuters/CRBKBN14323Z.html

日本でカジノが合法化するとか。

まず、日本でカジノ事業が成功するのか?という論点がほとんどされていないことに驚く。日本にカジノができたら、人がたくさん来てガッポガッポみたいな前提になっていること自体おめでたくないか?

2年前くらいにカジノ合法案が出たときは、日本人は出入禁止という話になっていた。今回、そういう話はなくなっている。実際のところ、外資のカジノ運営会社としては、ブルーオーシャンの日本市場を狙っているわけで、日本人が出入禁止では話にならない、というところだろう。個人的には日本のカジノが規制やらなんやらで世界に競争力を持つものにはならないと思っている。

カジノ依存症については、他のギャンブルの依存症が今でもあるわけで、カジノだから特別にというわけではない。そもそも、これを機に依存症対策関係者が仕事が増えるとばかりに鼻息が荒くなっている感がある。

それにしても日本の政治家でカジノを理解している人がどれくらいいるか、という話である。ハマコーこと浜田幸一が生きていればカジノに造詣が深い政治家ということで、その見識を活かすことができたであろうが、時代が少し遅かったようである。


2016年10月衆院補選

先日、衆議院議員選挙の補欠選挙が東京10区と福岡6区で行われたが、だいたいの下馬評どおりの結果となった。単純に言うと知名度が高い人が勝ったという結果である。

民進党の候補が負けて蓮舫代表の求心力が…、みたいなことが言われているが、そもそも現時点でそれなり知名度がある人を相手にして小選挙区で勝てるような候補ではない、ということだろう。野党共闘ということが言われているが、基本的には野党同士が選挙区調整はするが、それほど深い共闘関係を築くことはないのではないか、と思う。補選で実験的な野党共闘を試してみるのはまだ理解できるが、あまたの選挙区がある衆院選でいちいち野党共闘相互推薦、みたいなことをする必要があるのか。そのあたりのハンドリングができないから、マインドで動いている感がある。

一応「自民二勝」みたいな書き方になっているが、福岡6区はいわゆる自民党系の候補が二人立候補して、二人とも無所属だった。勝った鳩山二郎氏が自民党の追加公認を得た形である。追加公認のタイミングは投開票日の夜ということになっているが、NHKの開票速報サイトを見たら既に「鳩山二郎 自民」と書いてあったのには驚いた。開票と同時に公認したのだろうか。早々に当確報道はされていたとはいえ、票が開ききっていないのに当選するだろう人に公認を出すのも露骨だなと思った。いつもそんなに早かったか?

二階俊博自民党幹事長に近いとされている鳩山二郎氏と福岡の自民党の大物である麻生太郎、古賀誠氏らの支援を得た蔵内謙氏の対決であったが、蔵内氏は民進党の候補の票をも下回る惨敗であった。蔵内氏は蔵内勇夫県議の長男であるが、蔵内勇夫県議は福岡6区ではない筑後市選出の議員であるし、弔い合戦、かつ福岡6区内の前大川市長には勝てなかったということだろう。勝てると思った候補を躊躇なく推していくのが二階幹事長のやり方で、それに抗う勢力との対決があるとすれば、二階自民vs二階じゃない自民の対決というのが、次期衆院選でいくつか起こる可能性がある。


新潟県知事選挙

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161016/k10010732081000.html

先日行われた新潟県知事選挙。共産党、自由党、社民党が推薦する米山隆一氏が、自民党、公明党が推薦する森民夫氏らを破って当選という結果になった。

現職知事の不出馬というあたりから波乱含みな感があった選挙であるが、基本的には下手な策を弄した結果、ではないかと思う。途中から自民党本部の介入が強くなった感があるが、それで負けたとなるとダメージは大きいだろう。

もっとも、これまでの経緯を経た上で、誰が新潟県知事になったとしても、なかなか厳しい県政運営になるのではないだろうか。米山新知事の力量が問われることになる。


東京都知事選挙雑感

少し間が経ったが、東京都知事選挙雑感。

当選した小池百合子氏だが、出馬表明から当選までのストーリーが上手く作れたと思う。元々自民党所属の衆議院議員だが、自民党都連主流派との元々からの対立構造を露わにした上で、自民党と袂と分かってまでも都知事選に立候補する姿勢を見せ、そこからはトップを走り、300万票近い得票を集めて当選した。与党である自民党とはある程度融和を図るのだろうが、来年の都議選をにらんで第三極崩れの人たちが小池氏を支持したという面もあるので、自民党にぐっと寄るということはできないだろう。

自民党、公明党は元岩手県知事の増田寛也氏を推したが、得票数は二位だったものの、選挙戦中では埋没した感が否めなかった。元々、新進党推薦で岩手県知事になった人で、小池百合子氏とは近い立場にいたということになるが、そういうことも話題にならなかった。

一方、野党が推した鳥越俊太郎氏。いろいろな名前が出ては消えて最終的に鳥越氏が立候補したのだが、高齢かつ行政経験が無いというのはマイナスであった。手を上げていた人がその手を下ろしてまで「野党統一候補」にこだわったわけだが、民進党としては、候補者選びで主導権をとりたいという意図があって、基本的に自分で手を上げた人ではなく、党が主導的に選んだ人を立てたかった、という姿勢が透けてみえた。そういう面子にこだわった結果勝てなかったかと思うが、そもそも小池氏があれだけ票を取ると敵わないだろう、とも言える。

今回の都知事選挙は21人の候補者が立候補していて、普通に街を歩いても、候補者が選挙活動をしているところが見られた。当選することはないだろう候補者の、街に出て政策を訴える姿こそが民主主義の原風景ではないか、とも思った。