山陰の旅2日目

鳥取の観光地と言えば、10人中9人が思いつくのが鳥取砂丘だと思う。私はまだ行ったことがなかったので行ってみた。周遊きっぷで鳥取駅から鳥取砂丘までのバスが乗れる。バスも混んでいた。もちろん車で来る人も多くて、鳥取砂丘の近くは道も混んでいる。訪れる人もそれだけ多いということだ。バスを降りて砂丘へと行く。その景色を見てまず思ったこと。「おもしろい」。一面砂の景色なのだが、起伏があって、砂の坂を人が上ったり下りたりしている。その光景がおもしろい。普段見る景色と現実離れしていて、なんか砂の山を上る姿が前世で犯した罪を贖っているようにも感じた。自分も罪を贖ってみる。体を横にして上ると上りやすい。スキーで雪山を上るような感覚である。海岸に降りることもできるが、そうしたらまた上ってこなければならないので、そこまでは行かなかった。パラグライダーの体験もしていた。あと、ラクダにも乗ることができる。当然有料。写真撮影も有料。ただラクダを撮るだけでも金をとると書いてあったが、それだけで金をとることができるのだろうか。個人的には曲芸みたいに細い柱に立って馬車に乗るようにアナウンスをしているお姉さんに感銘を受けた。笑顔で写真撮影に応えていた。人がたくさんいても気にならない観光地という点ではポイントが高い。来た価値があった。なお、帰りのバスも混んでいて、立つ客もいた。

砂丘近くの店では傘や長靴を貸し出していた。確かに靴は問題である。裸足で歩くという選択肢もあるが、私は後々がめんどうくさいのでスニーカーのままで歩いた。雨が降っていたらたいへんだったが、晴れたのはよかった。ただ、暑かった。梨ソフトクリームを食べ、梨ジュースを飲む。

市内に戻ってきて、鳥取は尾崎放哉の出身地ということでそれなりに推しているようで、この界隈に行ってみたのだが、特に案内もなくどこがそれだかよくわかなかった。こういうのは、気合いを入れていくものではなく、このあたりをぶらりとしてみて、「あ、ここがそうなのか」と言う感じで訪れるものだと思うのだが、そういうきっかけになるようなものが見つからなかった。やはり尾崎放哉は小豆島に行ってみないといけないか。

時間があったので、白兎神社に行ってみる。行きはJRでということで末恒駅まで行く。駅から近いと思い込んでいたのだが、実は2Kmある。歩けないことはないが、やはり遠い。白兎神社の近くに道の駅があって、そこが混んでいた。神社にはそれほど人がおらずひっそりとしていた。白兎神社からバスに乗って帰ってくる。このバスも周遊きっぷで乗れる。

鳥取と言うと東京の感覚だと、遠くてなかなか行かない場所であるが、よくよく考えると京阪神からはけっこう気軽に来られる場所である。道の駅の駐車場に停まっている車を見ると、京阪神地域のナンバーが半分くらい、残りが地元鳥取がその半分、岡山・広島あたりがその半分くらい。関東のナンバーもあったがかなり少数だった。