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徳田毅衆議院議員の姉ら徳洲会関係者が逮捕

http://www.asahi.com/articles/TKY201311120067.html

「徳洲会」グループをめぐる公職選挙法違反容疑事件で、徳田毅衆議院議員の姉で関連会社の社長など6人が逮捕がされたとのこと。

徳洲会といえば、衆議院議員も務めた徳田虎雄前理事長が一代で築き上げた医療法人グループである。徳田虎雄氏といえば、かつては自由連合という政党を率いていた。「自由連合党史」がインターネットアーカイブに残されているので興味のある方はご覧あれ。

http://web.archive.org/web/20070613190749/http://www.jiyuren.or.jp/hist/history1.html

個人的には「通常、政党の変遷は高校の日本史の教科書や、政治学の本に図式で表されるが、自由連合のそれは徳田の強引な努力によって成り立っているので、図で表すことは不可能である。」とか、「党名を「政党自由連合」から「自由連合」に戻すことにしたのは、比例区選挙で「政党」が頭についているとややこしいとの民意を反映させた形だ。」とか、面白いこと書いてあるな、と。

その強引な努力で成り立っていた自由連合であるが、何度かの国政選挙でのべで何百人と候補者を出したものの、当選したのは衆院選で鹿児島2区の徳田虎雄氏ただ一人である。党としては大規模な選挙をしていたので当然金がかかる。病院の利益が自由連合の党の運営に充てられていた。しかし、徳田虎雄氏が病気になり徳田毅衆議院議員が後継になって結果的には自民党に入党、自由連合の党運営に金を吸い上げられることがなくなった時点で親族が病院経営に参与しだし、元からいた側近を追放、というようなことが以下の記事に書いてある。

http://toyokeizai.net/articles/-/12778

はっきり言って解雇するなど遺恨を残しまくっていたわけで、元々白くはないだけにしっぺ返しを食らうのも当然だとは思う。徳田毅衆議院議員は自民党を離党するとのことだが、党が議員辞職まで持っていくべきだとは思う。鹿児島2区であれば、徳洲会の力を考えなければまず自民党が勝てる選挙区ではあるし。元職で先の参議院議員選挙で落選した人はいるわけだし。もっとも、元々徳田家とは相対する関係だったものの和解しただけにその悪影響がどれだけあるのか、という点も考慮すべきでなのかもしれないが。昨今の状況を見ていると、安倍自民党(+公明党)政権はわりと強固であるものの、自民党にあまり強さを感じない、という印象。


第23回参議院議員選挙結果雑感

参院選が終わった。獲得議席は自民65、民主17、公明11、みんな8、維新8、共産8、社民1、社大1、無所属2、という結果。

民主党の17議席だが、私は早い段階から民主党は10議席台だと思っていたので、これは予想範囲内。10台でも後半だからまだよかったと言えるのではないか。もし、他の野党が本気で民主党をつぶしにきていたら、茨城は民主<みんな+維新、千葉は民主<みんな+維新、新潟は民主<生活+社民、福岡は民主<維新+みんな、で、他党が選挙協力していれば、単純計算すると4議席減っていたことになる。(北海道は民主<大地+みんな、広島は民主<維新+生活だが、この組み合わせでの協力は考えにくいので除外。)

ただ、民主党も東京選挙区で一本化に失敗して議席を落としている。あれも、都議選の結果をシミュレーションしておいて、結果が出てすぐにプランを実行するくらいのことをしなければならないのに、公示日二日前で一本化を図ろうとしても駄目に決まっている。基本的に策を練るべき野党がうまくいかずに結果を伸ばせず、王道の選挙をすればいい自民党、公明党や、これしかやりようがない共産党が結果を出した感じだ。

社民党は得票率2%は超えて政党要件を失う危機は脱したが、やはりじり貧は否めない。生活の党は一部選挙区は善戦したが議席0で、いよいよ命脈が尽きるかなという感じ。新党大地はなんと鈴木宗男という代表と同じ名前のおっさん(社長ではあるが)が比例でいちばん票を取るという話題を振りまいたが、やはり比例北海道で議席を取るのが関の山か。みどりの風も一部選挙区では善戦したが、基本的には惨敗。「みどり」という名前がついた政党は選挙で結果を出せないという傾向があると思う。(憲法みどり農の連帯とか、みどりの会議とか)


参院選比例区で当選者を出した政党数一覧

参院選の情勢を見て、もしかして今回の参院選は比例区で当選者を出した政党がいちばん少ない選挙になるのではないかと思い調べてみた。

回数 政党数 政党
第13回 1983年 9 自民、社会、公明、共産、民社、サラ新、新自ク民主連合、福祉、二院ク
第14回 1986年 9 自民、社会、公明、共産、民社、税金、サラ新、二院ク、新自ク
第15回 1989年 9 自民、社会、公明、共産、民社、税金、サラ新、二院ク、新自ク
第16回 1992年 8 自民、社会、公明、共産、民社、二院ク、税金、スポ平
第17回 1995年 7 自民、社会、公明、共産、新進、さきがけ、二院ク
第18回 1998年 6 自民、公明、共産、民主、社民、自由
第19回 2001年 7 自民、公明、共産、民主、社民、自由、保守
第20回 2004年 5 自民、公明、共産、民主、社民
第21回 2007年 7 自民、公明、共産、民主、社民、新党日本、国民新
第22回 2010年 8 自民、公明、共産、民主、社民、みんな、たちあがれ日本、新党改革

結論を言うと、そうはならない。2003年の民由合併と、2005年の郵政選挙の間に行われた2004年の選挙がいちばん政党数が少なかったということになる。この選挙は比例区に参加した政党の数も少なかった。(+女性党、みどりの会議、維新政党・新風)


東京都議選雑感

自民、公明は全員当選。特に自民はわりと複数擁立を積極的に行って、それが上手くいった結果がでた。

民主は1997年:12議席→2001年:22議席→2005年:35議席→2009年:54議席→2013年:15議席、とバブルがはじけたというか。品川、世田谷、杉並、北、江戸川で共倒れ。候補者調整が難しいのはかわかっているが、ここが調整できれば20議席で第三党の座は確保できていた。共産、ネット、ネット、みんな、共産に利した格好。渋谷区では現職を下ろして新人を立てたが無所属で立った現職が当選、と基本的にゴタゴタしている。

共産は議席倍増で17議席だが、前回の8議席が悪すぎた、とも見なせる。とりあえずは存在感を示せたか。

みんなの党は7議席。成長度合いは高くないのだが、その分まだ限度が見えない、と言った感じか。

日本維新の会は2議席。先の衆院選がピークだったのか。

生活者ネットは3議席。先に書いたとおり民主複数擁立にだいぶ助けられているが、議席は増やした。

投票率は43.5%で、島部以外は半分以上の人が棄権している。ただ、1人区が少なく、無投票がないということで、埼玉県民としては羨ましいくらいに興味が持てる選挙ではあるのだ。


復興庁水野靖久参事官の主なツイート

http://togetter.com/li/516870

守秘義務があることをツイートするのはまずいが、単に官僚の所感ツイートであればそれを元にいろいろ議論すればいいことで、頭ごなしにしてはいけない、というものではないだろう。こういう本音ベースの発言を表に出してたたき台にしていかないと、いつまで立ってもこの国は変わらないというか、じり貧になっていくだけだと思うんだよね。いや、既になっているんだけど、その流れを食い止められないだろうという。

個人的には「我が社の大臣の功績を平然と「自分の手柄」としてしまう某大臣の虚言癖に頭がクラクラ。」という、福島選出の女性の大臣のことを言ったとされるツイートが興味深かったんだけど、この件に関してはわりとスルーされていますね。


古川俊治参議院議員は創価学会が嫌い

http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin/2013/news1/20130604-OYT1T01058.htm

アイドントライクソウカガッカイサン。

元々はといえば、次期の参院選に自民党現職(古川氏)が立候補するにもかかわらず、自民党が公明党の新人に推薦を出したことに対して古川氏が不満に思っていて、それが尾を引いて「創価学会は嫌いだ」とまで発言した様子。あと、「(自民党が)単独過半数が取れるなら離れるチャンス」とまで発言したと報じられているが、参議院はともかく、衆議院の場合、大半の自民党議員が公明党にお世話になっているのが現状であろう。大阪で柳本卓治氏が公明党が候補を擁立している選挙区に無所属で立候補しようとしていたものの、まあ裏でいろいろあったのだろう、結局立候補を断念(次期参院選で自民党から大阪選挙区で立候補)したのを見ると、結局そこまで踏み切れないのだろうな、と思う。

公明党としても、あまりこの件が大きくなると、公明党=創価学会、というイメージが大きくなってしまうので、できれば穏便に、かつ、自身の存在感も認めさせた状態で決着したい、というのが本音であろう。だから、小さな不満はくすぶるが、この件で大きくこじれる、ということはないかと思う。

あと、石破茂幹事長の対応がよくない、という声も。個人的には石破さんはスペシャリストとしては高い能力、見識があるとは思うが、ジェネラリストとしてはいまいちかなと感じている。特に人間関係の調整あたりがあんまり得意ではないのかな?と。他の党三役は更にひどいけど。


参院選比例区事前説明会

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130528/k10014895811000.html

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201305/2013052800467

先月28日に7月に行われる参院選比例区の事前説明会が行われたというが、参加した政党・政治団体の数がNHKは16と報じており、時事通信は17と報じている。どちらが正しいの?

時事通信によると、政党が民主、自民、公明、みんな、生活、共産、みどりの風、社民、日本維新の会、新党改革。政治団体が新党大地、つばさ日本、維新政党・新風、幸福実現党、緑の党など、となっている。他にはなかよしの党(女性党が母体)も入っているだろう。これで16。減税日本も入っているのかとも思ったが、それだったら普通に時事通信の記事に載りそうである。

上記の中で国政選挙初登場なのは、生活の党、みどりの風、つばさ日本、緑の党、なかよしの党。


名古屋市長選で河村たかし氏が三回目の当選

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130421/t10014076861000.html

減税日本も国政進出が頓挫したどころか、名古屋市会でも力が弱まっている中、大将はさすがに当選。今度は2年後の名古屋市議選で結果を出せるのかが焦点になってくるか。

余談だが、対抗馬となった藤沢忠将氏は塚本三郎衆議院議員の元秘書だった人で、河村たかし氏は春日一幸衆議院議員の元秘書だったので、愛知の民社党国会議員の元秘書同士が相見える選挙だったわけだ。



第46回衆院選結果の政党別考察-「第三極」編

日本維新の会

54議席。比例区では民主党を上回ったが、小選挙区では地元大阪と元たちあがれ日本→太陽の党の現職の堅い2議席しか取れず、結果的に第三党となった。それでも準備不足が懸念されながらここまでの議席を取れたのは善戦と言えると思う。

当初は350人の候補者の擁立を目指していたが、思うようにはいかず、元太陽の党の候補者を含めて約半分の172人の擁立となった。太陽の党と合併したことで、当初日本維新の会が大事にしていた政策にぶれが生じたことも否定できない。また、うるさ型の所属議員もいるわけで、そういう面々を党本部がハンドリングできるのか、という課題もあるかと思う。選挙後に石原、橋下の共同代表制に移行したが、党の形自体がまだ固まっていない中で、どういう党運営をしていくのかが注目される。

みんなの党

18議席。小選挙区では元からいた現職は全員当選。民主党から移籍した現職は全員落選(一人比例復活当選)。議席は倍増したわけだが、日本維新の会との連携が不調に終わり、候補者を取られたりして、結局議席は1/3と、後から来た日本維新の会に追い越されたという印象はある。ただ、一時期の党内不和が顕在化したときよりは党勢が好転したのかなと思う。今回は比例名簿登載者不足で得たはずの議席を失うことはなかった。そこは大きな成長だ。

日本未来の党

9議席。嘉田滋賀県知事を代表とし、国民の生活が第一と、減税日本+亀井山田、みどりの風の一部の議員で選挙前にできた政党だが、はっきり言って準備不足、浸透不足で、一桁の議席に終わった。元生活が7議席、亀井静香、阿部知子で、計9議席。元減税日本、みどりの風は一人も当選できなかった。比例順位を巡っての不協和音が表沙汰になったりするなど、党としてのまとまりも欠き、今後の展望はなかなか難しそうだ。

新党大地

1議席。一時期、新党大地・真民主という名前だったが、結局、選挙前に新党大地に名前が戻った。今回民主党との選挙協力は行わずに小選挙区で候補を多数擁立したが当選には至らず、結局比例で1議席といういつもの結果になった。北海道の小選挙区を大地、みんな、未来、アイヌ民族党で候補を振り分けたのは考えられたものなのだろうが、結局自公を利する結果になった。