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次回の参院選から栃木、群馬選挙区が定数が1つ減り、千葉、東京選挙区が定数が1つ増える。半数改選なので、全体的に考えると各選挙区が2つ減って2つ増えることになる。ざっと考えて与党有利に思えるが、実際はどうだろうか。
◆群馬選挙区(1減)
過去には自民独占ということもあったが、過去2回の選挙では自民党と民主党が議席を分け合っている。ただ、自民党が強いのは確かなので、自民党の現職が何かと話題の山本一太議員ではあるが、まあ自民が安泰だろう。余談だが前回落選した上野公成氏は比例区で出馬とのこと。
◆栃木選挙区(1減)
ここは過去3回、自民党と民主党が議席を分け合っている。前回は自民と民主の一騎打ちで民主党候補がトップ当選を果たしたのだが、群馬ほどではないにせよ、自民党が有利であることは変わりない。ただ、ここは民主党も重点選挙区として力を注いでくることが予想されるので、かなり激しい戦いになるだろう。
◆千葉選挙区(1増)
過去2回自民党と民主党が議席を分け合っている。ここは1つ増えるが、各党が複数候補者を擁立するか、ということが焦点となるだろう。民主党は複数擁立しそう。社民党との連携を睨んで、一人が公認でもう一人が無所属で野党統一推薦候補、ということもあるかもしれない。自民党は擁立を見送って公明党が擁立するのではないだろうか。公明党が候補を擁立して、自民党が複数候補を擁立する、ということはあり得ないだろう。そうなると、結局民主党は1人当選で、自公民で落ち着きそうだ。個人的には森田健作氏が無党派候補ということで立候補すればおもしろいと思う。定数が増えても共産党は蚊帳の外だろう。
◆東京選挙区(1増)
民主党はまず2人候補を擁立するだろう。問題は自民党。普通に考えれば2人擁立するとは思うが、1998年の参院選で共倒れという歴史があるから、その点慎重になってくると考えられる。衆院選とは違って公明票は望めないので、余計慎重になるだろう。そうなると、共産党が定数増の恩恵を受けて、自民民公共か。ただ、東京の場合知名度がある候補者が無所属で立候補する可能性がある。例えば前回の参院選の場合、次点は無所属の青島幸男氏で、共産党の今村順一郎氏は次々点。青島級の候補者が立候補した場合、定数が増えても共産党の当選は難しい。現職の緒方靖夫氏は引退で、知名度が低い、しかもパッと見た感じなんだか冴えない、新人の擁立だから、苦しい戦いになると思う。
4増4減で参院選の1票の格差が抜本的に是正されるとは思わないが、鳥取と島根の合区というのもあんまりなので、こうなると、半数改選をやめるか、1票の格差があることを開き直るか、1票の格差に文句がある人が鳥取県に引っ越すか、そうするしかないだろう。