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先日、衆議院議員選挙の補欠選挙が東京10区と福岡6区で行われたが、だいたいの下馬評どおりの結果となった。単純に言うと知名度が高い人が勝ったという結果である。
民進党の候補が負けて蓮舫代表の求心力が…、みたいなことが言われているが、そもそも現時点でそれなり知名度がある人を相手にして小選挙区で勝てるような候補ではない、ということだろう。野党共闘ということが言われているが、基本的には野党同士が選挙区調整はするが、それほど深い共闘関係を築くことはないのではないか、と思う。補選で実験的な野党共闘を試してみるのはまだ理解できるが、あまたの選挙区がある衆院選でいちいち野党共闘相互推薦、みたいなことをする必要があるのか。そのあたりのハンドリングができないから、マインドで動いている感がある。
一応「自民二勝」みたいな書き方になっているが、福岡6区はいわゆる自民党系の候補が二人立候補して、二人とも無所属だった。勝った鳩山二郎氏が自民党の追加公認を得た形である。追加公認のタイミングは投開票日の夜ということになっているが、NHKの開票速報サイトを見たら既に「鳩山二郎 自民」と書いてあったのには驚いた。開票と同時に公認したのだろうか。早々に当確報道はされていたとはいえ、票が開ききっていないのに当選するだろう人に公認を出すのも露骨だなと思った。いつもそんなに早かったか?
二階俊博自民党幹事長に近いとされている鳩山二郎氏と福岡の自民党の大物である麻生太郎、古賀誠氏らの支援を得た蔵内謙氏の対決であったが、蔵内氏は民進党の候補の票をも下回る惨敗であった。蔵内氏は蔵内勇夫県議の長男であるが、蔵内勇夫県議は福岡6区ではない筑後市選出の議員であるし、弔い合戦、かつ福岡6区内の前大川市長には勝てなかったということだろう。勝てると思った候補を躊躇なく推していくのが二階幹事長のやり方で、それに抗う勢力との対決があるとすれば、二階自民vs二階じゃない自民の対決というのが、次期衆院選でいくつか起こる可能性がある。