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自分が選挙権がない選挙ではあるが、毎日東京都に通っているわけだし、メディアなどでも大きく取り上げられている東京都議選について簡単に書く。
なんといっても都民ファーストの会の躍進が大きなトピックスであろう。公認候補は島部を除き全員当選。候補者立てすぎ、とも思ったが、遺漏なく取っているのはすばらしい。
次に躍進したのが共産党。北多摩一、三、四では自民党を抑えて議席を獲得している。前回も勝利と言ってもいい結果であったが、これが二回続いてとなると、共産党の勢いは本物と言っていいかもしれない。公明党も全員当選だが、議席数は前回と変わらず。世田谷は今まで2人候補を擁立していたのを1人にし、定数増の北多摩三に回している。
逆に惨敗したのは自民党。前回はMAXというくらいに勝利したのでどう頑張っても現状維持、多少は減らしてもやむを得ないという感じであったが、前回の半分以下、今までの最低議席を大幅に下回る23議席に留まった。共倒れという選挙区もあるのだが、単に力負けというほうが目立つ。公明党の支持が得られなかったというのも大きいのだろう。逆に言うと、今回公明党支持者はわりと都民ファーストの会の候補の支持を、上の方針どおりに行ったということか。支持者的にも自民党よりは都民ファーストの会を推したい風潮にあった、とも考えられる。民進党は人材の都民ファーストの会への逸走も痛いが、戦略的にもまずい感じで、せめて現有議席を確保できればメンツを保てただろうが、2議席減とあっては敗北と言っていいだろう。
生活者ネットは前回は民主党の失策もあって3議席を確保したが、今回は1議席とこちらも党史上最低議席数となった。日本維新の会は、もはや個人の力によるものだろうが、1議席確保。ただ、東京では存在感が埋没していると言わざるを得ない。
無所属候補が6人が当選したが全員が都民ファーストの会の推薦候補で、選挙後に追加公認された。これで都民ファーストの会は55議席ということになっている。今は勢いがある都民ファーストの会であるが、4年後の次の選挙までこの勢いが続いている可能性は、となるとかなり低いと思う。分裂するとか、支持を大きく減らすとか、そういう未来が待っている可能性が高いと思うが、現時点で、とにかく新しい政治勢力を渇望した結果がこうなって出た、ということを、その不安定な未来を揶揄する前に考えるべきであろう。