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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009100601000899.html
自民党党三役が発表されて若手の抜擢などがなかったなどぱっとしなかったことに、谷垣総裁は「全体を見てからにしてください」というようなことを言っていたが、全体を見てもやはりぱっとしない。やはり党三役+国対委員長くらいしか主立っていると感じられるポストはなくて、そこに目新しさがないと映えないものになる。それは長い間与党だった自民党にとっても例外ではない。
そもそも自民党の人事についてWeb上ではあまり報じられていない。東京新聞は「巻き返しを狙う谷垣禎一総裁の意気込みを反映している。」とやさしい言葉をかけているが、朝日新聞は「河野氏は国際局長 自民「全員野球」人事、漂う格落ち感」、読売新聞は「「人事に1週間、結局は派閥」自民内に批判も」と手厳しい。
自民党は臨時国会の早期召集を呼びかけているが、そもそも自党の新執行部立ち上げに衆院選の敗戦から1ヶ月以上も経っている。このスピード感のなさでは、与党側に足元を見られるだろう。2005年は民主党が衆院選で敗北したが、次期参院選まで2年弱あったため、偽メール問題などで深みにはまっても、2007年の参院選には体制を立て直して勝利を収めた。今の自民党には次期参院選までに与えられている時間が1年もない。次の補選はまず難しいだろうが、少なくとも2010年の参院選には体制を整えないと、それこそ自民党は終焉に近づくことになるだろう。
総裁選では「健全な保守」という言葉が出てきて、これは民主党を意識したものだろうが、一方では共産党と共闘を図って結局断られるなど、方向性がいまいちはっきりしない。ただ、谷垣総裁であれば、真性保守路線で党の独自性を強めるのではなく、非民主勢力と幅広く連携していく方向なのではないかと思う。