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右翼とか左翼とか言われているけど、実際のところ右翼、左翼って何?というあたりが書かれている。話し言葉で書かれているのが個人的には向かない感じがしたが、内容自体は興味深いものだった。西欧での起源については「議会の右側、左側」レベルのことしか知らなかったのでためになった。戦前において右翼と左翼が共闘関係になったこともあったのは別の本で知っていたが、そのことについて「ワークシェアリング」という言葉を使っているのはおもしろかった。
結局、現在の一般人が称している「右」「左」は、自己のあり方を形づけるためのものに過ぎないのではないかと再実感した。昔に比べて今は何らかへの所属意識が希薄になっているわけだが、その代わりに帰属すべき所属にそういう思想が使われているだけではないか、と。人が完全に無所属になるのは難しいのかもしれない。
- 作者: 浅羽通明
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2006/11/01
- メディア: 新書
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