参議院議員選挙

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先日行われた参議院議員選挙について、思ったことをざっくり書く。

今回の1つのテーマに「野党共闘」すなわち、今まではだいたい1人区の選挙区に自民党、民主党、共産党の候補が立候補していたけど、共産党の人が出なかったりして、自民党に対抗する候補を絞りましょう、というものである。個人的には妥当な判断だと思う。自民党と言っても実際は自民党+公明党で、それに対抗する勢力が割れたらまず勝てないのは目に見えている。制度に合わせた戦い方ということで、割り切って導入するくらいの気持ちでいればいいと思う。

その野党共闘であるが、東日本では一定の成果を収めたと言っていいだろうが、西日本では1人区で勝てたのは大分と沖縄のみ。民進党現職がいる滋賀でも自民党の候補が当選した。また、複数人区でも大阪、兵庫では1議席も「野党共闘」系の政党が議席をとれなかった。地域的に苦手を作っている現状は克服しなければならないと思う。

自民党も1人区のほとんどをとれると思っていたのかもしれないが、青森、宮城、新潟あたりは誤算と言えるのではないだろうか。

比例区は、思ったよりも共産党が伸びなかったという印象。これはやはり選挙区に候補を立てなかった影響があるのだろうか。数字を精査していないので何となくではあるが。あと、Twitterにも書いたのだが、落選候補の中で最大得票数であった山田太郎候補、おおさか維新の会から比例区で立候補をすることを希望していたのだが、埼玉選挙区からの立候補を打診されて、蹴って、新党改革から立候補したという経緯がある。単純計算だが、もし山田太郎候補がおおさか維新の会から比例区で立候補したと課程して得票数をあてはめると、山田候補当選、おおさか維新の会の議席1増、という結果だった。その代わりに当選できたのが生活の党と山本太郎となかまたちの青木愛候補である。生活の党と山本太郎となかまたちは議席獲得が難しいと思われ、現職の谷亮子議員が立候補しないという判断をとったが、いくつかのあやを経て青木氏は国会議員に返り咲きである。

生活の党と山本太郎となかまたちも前回よりも票を伸ばしたのだが、前回比例区に候補を出したみどりの風にあたる政党が今回存在しなかったため、その分の票が流れてきたのかもしれない。なお、前回の緑の党グリーンズジャパンにあたるのが、今回の国民怒りの声になる。結局、小政党に関しては、票を分散させずに集約させるのがいい結果につながることになる。力を持たない者がしゃしゃり出て支持を広げるためにやっていると言っても、詭弁でしかないだろう。

結果以前に、非拘束名簿式の比例代表制や、1人区の多さや、鳥取・島根、徳島・高知の合区や、制度的にかなり歪になっている感がある。違憲の問題もあるし、抜本的な選挙制度の改革が必要になっているのではないだろうか。