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宮脇俊三著「ローカルバスの終点へ」の精読企画。1987年から88年に書かれた記述内容が2021年現在どうなっているのかを中心に記していく。基本的に月末更新。今回は川代(岩手県宮古市)。
本書が刊行された5年前に分校の廃止により8キロ手前の石浜から川代までバス路線が延伸したと記されているが、現在では宮古からの岩手県北自動車のバスは石浜までに路線が短縮され、川代バス停は廃止となっている。宮古市でスクールバスや患者輸送バスを運行しているので、それらの手段が代替となっているのであろう。当時石浜の子が通ったという千鶏小学校も2014年に閉校になっている。また、本書には白浜から宮古に至る巡航船の記述があるが、この船便も現在は廃止されているという。
石浜から川代への道は狭く、家などは何もない。川代は小集落といったところで、当時から店が見当たらないというようなところである。川代から少し南に進むと山田町に入る。買い物や病院などは山田町に行くほうが便利なのだろう。
氏が宿泊した民宿石浜荘との関係は不明であるが、現在も石浜には民宿ふるやしきという民宿があるようだ。石浜荘の前には小川が流れていると書いてあるが、ふるやしきの前には小川はなさそうなので、少なくとも位置は異なると思われる。このあたりは東日本大震災の被害があった場所で、それによる変貌もあるようだ。