知事多選は悪か

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多選だった福島県知事が辞職に追い込まれたことで多選批判が起こり、自民党なども多選知事を推薦しないという方針を打ち出したが、その後辞職に追い込まれた和歌山県知事、不信任案を出された宮崎県知事は多選ではない。多選=腐敗という図式は必ずしも成立しないと言えそうなものだが、その評価が覆るには至らない。

自民党が多選禁止の方針を打ち出した理由は、多選知事が党や政府の言うことをきかなくなる、という懸念からではないだろうか、と邪推してみたくなる。当選を重ねるにつれ、党とのしがらみを断ち切った知事を党は扱いにくくなるという傾向にある。新しい候補者の面倒を見て当選させたほうが、党としては扱いやすい。

最近特に、地方を中央の代理戦争の場になっている印象を受ける。これは、中央で存在感を示せない民主党がそう仕掛けている節がある。地方の時代という言葉もあるが、一方で中央の事情を地方に持ち込んでいたり、地方の事情が中央に伝播して別の地方に持ち込まれたりしている。