Views: 21
http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/090528/dst0905280802000-n1.htm
JR東日本の輸送障害が他の鉄道会社に比べると多いという産経新聞の記事。記事の着眼点はいいのだが、JR東日本に対する突っこみがちょっと甘い。
JR東日本が多発する輸送障害についてどう認識しているのか。記事にはちょうど特殊な例が挙げられていて「予測できない」というような言葉で片付けられているが、そうでない事例も多々あるはずである。平成19年度の列車走行100万キロ当たりの障害発生率が大手私鉄15社平均の11倍というから、その差は歴然なのだ。私の感覚では、ここ最近で余計に障害発生数が増えているような気がしている。すなわち事態が悪化しているように思えている。あと、個人的に不満なのは、障害発生についての詳細な情報が利用者に知らされていないことだ。この前の横須賀線で立ち往生した事故の情報は事後に報告されているが、普段発生する障害でそこまで報告されることはあまりない。国には報告の義務があるらしいが、利用者にも報告する義務を設けてはどうだろうか。報告をまとめて伝えることで障害発生件数を減らすことにつながってくるように思う。
利用者も少ない長閑な鉄道であれば、少しくらい遅れてもあまり影響がないのだが、首都圏の通勤時間帯などは、少し遅れが発生すると、ホームには人があふれたいへん危険な状態になる。安全の確認がとれるまで運転を見合わせます、などと言ってなかなか運転が再開されないケースがあるが、安全の確認をとっている一方で他方では安全が脅かされている事態になっているわけだ。利用者があふれている環境で鉄道を運行している以上は、障害を未然に防ぐ最大限の努力を事業者はすべきであろう。