統一地方選挙の雑感

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統一地方選挙が終わりました。

民主党が負けという見方をされていて、確かに負けは負けなんだけど、よく言われる「菅内閣への政権批判云々」という理由づけはあくまでも一面的な見方、という感じはしている。4年前は民主党は野党だったわけだけど、2005年に衆院選で大敗して当分解散はないという状態で、地方選を利用して党勢の浮揚を図っていた。そのときは安倍首相の時代で、民主党としてはどちらかというと追い風。統一地方選の3ヶ月後に行われた参院選では勝利している。風を利用して選挙には勝ってきたもののの、民主党が与党になって政権につくと風は向かい風。そういう中で地力のある候補者は勝てるものの、そうでない候補者は負けてしまい、結果的に敗北感が漂っている、という感じがする。あと選挙戦略も雑な感じがした。石原都知事の言う「もともと未熟な人の集まり」は言い過ぎだが、未熟な感じはまだ残っている。

自民党も細かく見ると退潮傾向にあるように感じるが、それでも元々が大きいので今のところは大きなほころびにはなっていない。ただ局地的には地域政党の台頭を許している状況。

民主党よりも共産党、社民党の退潮が目立つ。原発事故があって伸長するということもなかった。

よく比較される大阪維新の会と減税日本であるが、地域政党でくくられるこの二つの政党は戦略が全く異なる。大阪維新の会はあくまでの大阪に特化した地域政党であるが、減税日本は名古屋発で全国展開を目指している地域政党である。地域発政党と言うべきか。ただ、結果的に全国展開はうまくいっておらず、名古屋では議席を伸ばしているものの、その他ではさっぱりというのが現状である。減税日本はまず名古屋で地固めすべきなのに、とも思うが、おそらく河村氏の野心が全国展開に駆り立てるのだろう。ただ、衆議院補選も惨敗し、その戦略に見直しが迫られているように思う。