2011年06月一覧

日本共産党の危機

日本共産党が危ないという記事。この記事では、財政面での日本共産党の危機について触れている。党員の高齢化などが原因で党の機関紙である「しんぶん赤旗」の売上の減少で党財政が逼迫。資産の切り売りや関連会社の貸付金を引き上げなどで乗り切っているが、ゆくゆくは赤字の「しんぶん赤旗」の発行停止と政党助成金の受け取りを行うしかない、としている。

財政面の細かいところは存じ上げないのだが、厳しいであろうということはわかる。

あと、目に見える結果として、今年に行われた統一地方選挙では、41の道府県議員選で前回94議席獲得したのだが、80議席と数を減らしている。政令指定都市が増えて、区単位で選挙区が分割して共産党に不利になったという側面もあるが、党勢の衰退そのものが大きな一因だろう。民主党が敗北したと言われているが、実はそれ以上に共産党は負けている。それでもそれほど話題になっていないということ自体、共産党の存在感が薄くなってきているように感じる。

志木駅で活動している共産党の人も、みんな高齢者ばかりで、あまり未来を感じられない。外側からはわからない組織的な問題もあるのだろうが、それ以前に、現代の空気感に対応できていない、ということなのかもしれない。


内閣不信任決議案否決

1日に内閣不信任決議案が提出され、2日に決議が行われたが、否決された。当初、民主党の大多数の議員が不信任決議案賛成にまわるとみられていたが、結局、民主党で賛成を投じたのは2人のみ。十数人の議員が欠席、棄権した。決議案採決前に菅総理が近いうちの辞任を表明したことが決議案否決の決め手になったと言われるが、その後実際にいつ辞任するのかを巡ってごたごたはしている。

内閣不信任決議案をめぐるごたごた自体に国民は批判をしているが、そもそも国会議員は国民の代表なので、国会議員が悪いということは、国民が悪いということになる。いい政治家というのは勝手に生えてくるものではないわけだが、日本という国は政治家を養成する土壌としては著しく悪い環境にあるということは感じる。

小沢一郎代表を支持するグループが民主党を離党して新党を結成するという報道もあったが、結局はそこまではいかなかった。民主党分裂騒動とは過去にもあったが、結局保守新党に流れたり(2002年)、改革クラブに流れたり(2008年)と、小規模なもので終わっている。


サマータイムと称した始業時間繰上げの動き

東日本大震災に伴う電力不足への対策案として、夏の期間にサマータイムと称して、始業時間を早める企業が増えている。このブログでも何度も書いているが、本来のサマータイムは時間そのものを1時間早める制度である。今回企業が採用するのは単に始業時間を早めるだけである。もちろん、企業が勝手に時間を早めたりするわけにはいかない。

サマータイムの問題として、サマータイムの切り替わりがシステムに対して悪影響を及ぼすというものがある。今回のなんちゃってサマータイムはシステムには影響を及ぼさない。それでも、始業時間を1時間早めるのは社会に全く影響を及ぼさないというわけではない。たとえば、通勤電車のラッシュピークはそれだけ早くなる。電車は本来のラッシュピーク時ほどは本数がない。東急はその分の運転本数を増やすことを発表しているが、ダイヤが複雑なJRはなかなかそういう柔軟な方策をとるのは難しいだろう。私が利用する東武もどうなるかわからない。また、今までの生活のリズムが乱されたり、定時で組まれていた予定が乱れることへの悪影響も懸念される。

しかも、サマータイムを導入したとしても本当に効果があるのかという疑問がある。たしかに電力消費量は減るのかもしれないが、問題は電力消費ピーク時に供給量を上回らないことなのだ。電力消費ピーク量は夏だと13~14時頃とされている。サマータイムの導入はあまり関係ない。ピーク時に電力が足りなくなって強制帰宅となった場合(3月に1回そのようなことがあった)、働ける時間が1時間増える、というメリットは考えられるが、そんな精度でいいのかと思う。

結局、テレワークとか、深夜に働くとか(労務上はよくないかもしれないが…)そういうダイナミックな対策をとらないと電力不足対策にならないと思う。1時間始業時間を早めてお茶を濁しただけでどうなるのか、という不安がある。

あと、今回のなんちゃってサマータイムは、節電にかこつけた実証実験ととれなくもない。もともと財界はサマータイム導入には賛成している。