松本龍復興担当大臣辞任

松本龍復興担当大臣が発言を理由に、就任まもなく辞任に追い込まれた。これで辞めるなら、某知事はとっくに辞めるべきでは、というような声もあるが、大臣と選挙で決まる知事は違うし、松本龍大臣もここで辞めさせなくても後で尾を引くから、辞任は適当であろう。

そもそも人事の失敗だと思う。なぜ松本龍大臣を復興担当にしたかと言うと、元々防災大臣という流れからだと思うが、防災大臣としての実績は震災以後あまり思い浮かばない。松本龍大臣は環境大臣と内閣府特命担当大臣(防災担当)の兼務である。本来のメインの役割としては環境大臣であろう。環境大臣としては名古屋で行われた生物多様性条約第10回締約国会議の議長として大きな役割を果たした。ただ、防災大臣は平時にはそれほど大きな役目があるとは言い難い。本人もそういうつもりで受けたのだろうが、不幸にも大震災が起きてしまった。平時と違ってその適正が大きく問われるところであるが、その見直しをせずに、惰性で復興担当にしてしまった。しかも、環境大臣の職務を剥がしてまで。これは人事の失敗と言うべきだろう。

個人的には内閣府特命担当大臣の種類が多すぎではないかと思う。内閣としてそのテーマに取り組んでいることをアピールしているのだろうが、あまり関連性のない役職との兼務になるとどうしても疎かになってしまう。与謝野経済財政担当大臣は少子化対策、男女共同参画担当も兼務しているが、そちらの役割はどちらかと言うとサブになるだろう。兼務させるなら、メインの役職に近い大臣に兼務させるべきではないか。