立川明日香新座市議の当選無効が決定

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http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120420-OYT1T00459.htm

今年の2月に行われた新座市議会議員選挙の当選者で、立川明日香市議、大山智市議に対して、新座市に生活の本拠がないとして、当選の異議申し立てがあった。新座市選挙管理委員会の調査の結果、立川明日香市議に対しては「今年2月まで水道が使われておらず、電気の使用もわずか。ガスの契約は当選後と判明」しており実際は東京都練馬区に居住の実態があったということで、当選無効と決定された。

なお、立川市議は県選管に審査申し立てを行うことができ、県選管の結果に不服の場合は、高等裁判所に提訴できるとのこと。高裁の決定までは議員の身分は保障されるという。

立川市議の言い分としては、「居住実態とは何なのかわからない。選管からの説明もなかった。今回の選管の判断は疑問がある」とのことで、新座市議選に立候補した理由は「練馬区と隣接しているなどなじみがあった」とのことである。

まず、法的な問題として、公職選挙法の被選挙権の条件である「三箇月以上市町村の区域内に住所を有する者」の解釈と、居住の実態がないところに住所を移していいのか(具体的にはどういう法律に規定されているのかが不明なのだけど)という点が争点になってくるのだと思う。後者は当時の長野県知事だった田中康夫氏が長野市から泰阜村に住民票を移したときに焦点になった問題と重なるのではないだろうか。結局、田中氏側は敗訴し、両親の自宅がある軽井沢町に住民票を移してそこから県庁に通勤したとのこと。

あと、倫理的な問題として、今まで練馬区に住んでいて新座市と関係なかった人が、選挙直前に新座市に引っ越して選挙に市議選に立候補するってどうなの?という点がある。新座市議選の選挙公報を読み返してみたら、立川さん「若い力で新座を変える!」以外に新座市のことについて書いていなかった。そのあたりも考慮した上で選挙民は判断しろ、と言われればそれまでだが、そうなると騙す政治家が悪いのか、騙される選挙民が悪いのか、という話になる。

自分は立川市議には投票していないのだが、何故練馬区議選ではなく新座市議選に立候補したのか、という点については気になる。「練馬区と隣接しているなどなじみがあった」という理由では納得できない。

ちなみに、このブログには書いていなかったのだが、2006年に当時の尾崎吉明市議に対しても新座市に居住の実態がないと指摘されたという件があった。これについては尾崎さんに非は無いようだが、新座市はそういう事例が発生しやすいということも踏まえておくべきかもしれない。