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宮脇俊三著「ローカルバスの終点へ」の精読企画。1987年から88年に書かれた記述内容が2021年現在どうなっているのかを中心に記していく。基本的に月末更新。今回は帝林社宅前(栃木県那須郡黒羽町)。
本書では西那須野駅から雲巌寺までを東野交通バスで行き、雲巌寺の手前の須佐木から帝林社宅前までを黒羽町営バスで行っている。まず、黒羽町が2005年に大田原市に編入されている。更に東野交通も2018年に関東自動車と経営統合し解散している。東野交通から引き継いだ関東自動車のバス路線としては、西那須野駅から黒羽までの路線が健在である。1962年に廃線となった東野鉄道が運行していた区間でもある。雲巌寺前までは、那須塩原駅から黒羽刑務所、黒羽中心部を通って雲巌寺前に至る大田原市営バスが運行されている。一日五本の運転、は東野交通時代と同じである。帝林社宅前までのバスはないが、大田原市デマンド交通「らくらく与一号」が運行されており、事前予約制で帝林社宅前付近も含め旧黒羽町域はだいたい移動できるようだ。帝林社宅前バス停の位置であるが、県道321号線と県道28号線の交点手前に帝国造林南方事業所があり、そのあたりかとストリートビューを見てみたら、なんと大田原市営バスの帝国造林社宅前のバス停が写っていた。須佐木側から向かって左側に作業場とプレハブの事務所、右側に住宅やバス停がある。これは2013年に撮影されたものである。更に調べてみると、大田原市営バス南方線が町営バスを引き継いで運行されていたのだが、2013年度には廃止されたようだ。このあたりは須佐木よりも茨城県境、福島県境のほうが近く、まさに最果てと呼ぶべき場所である。
コメント
突然失礼します。
実は、今日、帝国造林の社宅跡ではないだろうか?と、思われる廃屋を訪ねてきたものです。
バイクで走りながら、里山集落の風景をもしかしたら僕はここに生まれていたのかもしれないというあり得る平行世界として、特別な想いで観察をしているのかもしれません。
そして、であった処がこの場所なのでした。
コメント、ありがとうございます。
社宅も今は「跡」となっていましたか。生活をするには厳しそうな場所なので、便利な場所に住んでそこから事業所まで通ったほうがいいということなのでしょうね。