鹿島鉄道廃線跡バス乗車&茨城空港訪問

先月の29日に開業した鹿島鉄道の廃線跡を利用したバス専用道を通るバスに乗って、今年3月に開業した茨城空港に行く、を敢行した。

まずは石岡駅まで普通列車に乗っていく。石岡駅で降りた人は多くて、その中に茨城空港行きのバスに乗る人はいるのではないか、と思ったが、いなかった。既に乗っていた2人と私の3人で石岡駅からの乗客である。他に途中で乗り降りした人が数人いたが、結局のべで5人、茨城空港まで乗ったのは私ともう1人の2人だけだった。

石岡駅前のバスターミナルは、報道では石岡ステーションパークという名前で呼ばれていたが、実際は今までとそれほど変わりはなかった。変わっていたのは、茨城空港行きのバスの案内が貼ってある程度か。石岡駅を出てすぐに線路をまたいですぐに鹿島鉄道跡地のバス専用道に入る。バス専用道にはバーでふさいであって、バスが直前まで行くとバーがあがる仕組みだ。こういうのにもコストがかかるわけだが、今までなかった仕組みを持ってくるのだから、ある程度の対策は必要か。鹿島鉄道跡地は、南台のあたりは住宅地だし、あとは国道355号線に近い場所を通っていくので、バス専用道を走るので住宅地などから離れている、ということはない。石岡南台駅の跡地はホームらしきものが残っていたが、他の駅は痕跡らしきものは見あたらなかった。まだ工事している箇所もあって、バス停などはこれから整備されるものと思われる。

四箇村駅でバス専用道が終わる。その先は草むらになっていた。国道355号線に入って、途中小川駅に立ち寄る。小川駅は小さなバス待合所くらいしかない場所だった。その先の小川中央のあたりが旧小川町の中心部で、そのあたりはそれなりに賑わっていた。そこからずっと進んで、茨城空港に着。

バスの客は少なかったが、茨城空港の駐車場に停まっている車の数は多かった。ターミナルビルにも人が多い。フードコードのようなレストランも客がいっぱいだ。ちょうど私が空港に着く少し前の12時に韓国・仁川空港から来た飛行機が着陸したということで、いちばん賑わっている時間帯なのだろうが、活気があることには間違いなかった。13時に空港行きの便が離陸するということで展望デッキに行ってみる。見物客が多くて、200人くらいはいたと思う。ただ、この展望デッキには偏光ガラスを使っていて見づらいようにしてある。なんでそんなことをしているか帰って調べてみたところ、自衛隊百里基地のほうが見えないようにするためらしい。展望デッキなのに展望できないという状態。

帰りはつくばセンターまで行くバスに乗る。乗客は3人だけだった。このバスは大きなバスで、バス専用道は通らない。この時間帯でも国道355号線では流れが悪くなることがあり、国道6号線との合流点では何回か信号を待った。この合流点を避けられるだけでも、バス専用道の価値はあるのだろう。千代田石岡ICから桜土浦ICまでは高速道路に乗る。つくばセンターまで行って、後は、つくばエクスプレス、武蔵野線、東上線経由で帰宅。

バスはやはり利用客が少ないのが心配。すれ違ったバスの客数も少なかった。仮に小川駅まで延伸しても利用増効果は皆無であろうし。平日の通学・通勤時間帯はまとまった乗客があるのだろうが、そうでない時間帯の減便が懸念される。茨城空港はあのあたりでは目新しい施設が少ないので、当分の集客効果はあるのだろうが、それも時間が過ぎればなくなるであろう。本来の飛行機を飛ばすという施設という意味に戻ると、なんだかんだで自衛隊の基地と併設しているということがネックになってきていると思う。スカイマークの神戸便や、中国の春秋空港の上海便など。なかなか難しい構成の空港だな、というのが率直な感想。