Views: 6
http://mainichi.jp/opinion/news/20120802ddm003010073000c.html
大阪維新の会の松井一郎幹事長が、次期衆院選を視野に入れて、国会議員を5人以上取り込み政党要件を満たす方針を明らかにした。
成功する組織の一つのモデルとして、組織の規模が大きくなるにつれて、外部から幹部級の人を招き入れて組織を固めていく、ということがあると思う。国政進出にあたってそういうクラスの国会議員の招き入れるということか。また、あくまでも国政要件を満たすために数合わせで従順な国会議員を招き入れる、という方針も考えられる。
大阪維新の会は「維新政治塾」という私塾を立ち上げて、そこから次期衆院選の候補を育成するという方針であった。維新政治塾は想定を超える参加者数を集め、段階的な選考を経て、現在のところ900人弱が所属しているようだ。ただ、現職国会議員の参加に加え、維新政治塾所属者以外でも公募に応じた人物を候補者すると言っているので、実際に維新政治塾所属者で衆院選候補になるのは(当初の目標である300人規模を擁立した場合でも)100~150人程度ではないだろうか。もっとも、衆院選に立候補しなくても参院選や地方選に立候補する人もいるだろう。塾所属者の玉石混淆ぶりからすると、そんなものなのだろうと思う。ただ、300人というのは政党要件を満たさずに比例重複立候補ができない場合の目標だと思うので、政党要件を満たすと擁立人数は減ってくると思う。他党との選挙協力を考えると、多くて200人くらいか。個人的には想定していたよりも石が多かったのかな、すなわち人材の数が揃わなかったのかな、と思ったりもする。
毎日新聞の記事によると、大阪維新の会に近い民主党の人物として具体的に名前が挙がっているのが、松野頼久衆議院議員(鳩山グループ)である。松野氏は社会保障と税の一体改革関連法案に反対票を投じている。民主党の離党ドミノの関連でこの件を語られることが多いが、大阪維新の会は元自民党の府議を多数抱えているわけだし、自民党も切り崩しを警戒すべきなのだろう。ここで名前を出せないから名前が出ていないだけであって。
あと、この方針を発表したのは松井幹事長だが、橋下徹代表は「聞いていない。維新八策を固めることが先決だ」と発言している。橋下、松井両氏の意見の食い違いというのは、最近諸処に見られて、これがあくまで表面的なもので実際は相互理解が行われているのか、それとも根本的に相互理解が深まっていないのか、どちらなのだろうか。
大阪維新の会って、民主党や自民党どころではなく、これからのハンドリングがかなり難しい政党だと思うのだが、そのあたりを詳細に解析している時間もないので、消化不良ながら書き散らしてみた。