気仙沼線・大船渡線BRT乗車記

5月4日に気仙沼線、大船渡線BRTに乗った。それについて。

柳津まで行って7時8分発の気仙沼行きに乗る。この便は地元の人以外は石巻か小牛田に泊まらないと乗れない便で乗客は少ないだろうな、と思ったが、やはり3人しかいなかった。気仙沼線はほぼ国道45号線に並行して走っていて、バスもだいたい国道45号線を走ることになる。バス停は基本的には鉄道駅の近くの国道沿い設置されている。ただ、バス専用道の前後では鉄道駅のホームを活かした場所にバス停が設置されている。

柳津から進んで、志津川ではJR志津川駅のある場所はほぼ更地になっており、少し山側に離れた南三陸さんさん商店街に隣接する場所にBRTの駅がある。次のベイサイドアリーナは鉄道の駅は設置されていなかったところで、南三陸町仮庁舎が近くにある。ここで1人降りていった。歌津からようやく初めて鉄道線路があった場所に敷いたバス専用道を走ることになる。陸前港までトンネルを進んでいく。この区間は国道が迂回する形になるので、バス専用道の意味はあるだろう。歌津、蔵内、陸前小泉で1人、1人、2人と乗ってきた。本吉は国道から外れた市街地にあるJR駅の傍らにBRTのステーションがある。ここで数分間停車する。1人が下車し1人が乗車。本吉からバス専用道に入り、小金沢の手前でバス専用道は終わり国道に合流するのだが、その合流するために右折するときに何分か待つことになった。それ以降は細かく乗車、降車があったので乗降者数は数えていない。最知駅の前後はバス専用道になっており、BRT最知駅は完全にバス専用道に設置された駅ということになる。国道沿いのバス停よりも、バス専用道に設置された待合所でバスを待っていたほうがいいのは確かである。南気仙沼は「(市立病院入口)」と銘打っていて、JR南気仙沼駅から離れた場所にある。不動の沢からまたバス専用道に入って、大船渡線に合流する前に一般道に抜けて気仙沼駅に到着。駅前の小さなスペースがバス待ち場になっており、狭々しい感じはする。

気仙沼からは大船渡線BRTに乗るが、この路線では何度か途中下車することにする。まず陸前高田まで、盛行きに乗る。このバスがちょうど一ノ関から来た列車の接続を受けたということもあったが、立ち客がいるほどのかなりの混雑だった。BRTは気仙沼の次は鹿折唐桑まで停まらず、気仙沼市役所あたりに停まったほうが便利なのではないかと思ったが、混んでいる場合はそこに停まると面倒くさそうだ。他のバスとの兼ね合いから停車はできないのだろうが。大船渡線BRTは二つの系統に分かれており、更にそれでカバーできない上鹿折は既存路線バスのミヤコーバスでフォローしている。そういうことで、鹿折唐桑からは鉄道路線と並行しない国道を進んでいくことになる。途中、陸前高田市に入って長部に停留所が設置されていて、ここで1人降りていった。陸前高田はJR駅の場所は更地になっていて(ホームらしきもののみが残っている)BRTのステーションは高台にある陸前高田市役所仮庁舎近くにある。近くには観光案内所もある。陸前高田といえば「奇跡の一本松」であるが、BRTは松の近くは通るものの、松の近くには停まらない。BRT陸前高田駅から松まで私の足で歩いて30分くらいだったか。陸前高田で降りる人は多かった。ここの発車が10分くらいは遅れていたと思う。

陸前高田に戻ってきて、陸前矢作から来た盛行きに乗る。先客はおらず、陸前高田から5人が乗った。陸前高田から大船渡方面へは国道経由と小友経由の二系統があるが、このバスは小友経由である。山側の道を走って、鉄道の駅はなかった高田病院へと進む。ここで乗車する客がいた。次の脇ノ沢は鉄道駅からはだいぶ離れた場所にBRT駅がある。小友駅の前後はバス専用道を走る。細浦までの区間は大部分は一般道を走るが、この区間を走るのに、道が細かったりして距離に比して若干時間がかかった。こういう区間ばバス専用道が活きるだろう。鉄道駅の駅前にBRT駅がある下船渡を経て大船渡で下車。ここは直前でバス専用道に入って、BRT大船渡駅は専用道に面している。

大船渡から盛まではずっとバス専用道になっている。盛は三陸鉄道が乗り入れているが、BRT、鉄道が一体となったような駅の作りになっている。

さて、BRTだがこれからバス専用道の比率が増えていくのだろう。個人的にはRapidと言う以上は、もう少しバス専用道での速度を上げてほしいとは思った。あと、バス専用道は基本的には一台のバスしか通れなくて、明かり区間では待避所が所々あってバスが交換できるようになっているが、トンネルだとそうはいかないので、そのあたりを配慮したダイヤを組む必要があるのだろう。

今後だが、前と同じような鉄道の復活ということになると難しいのではないかと思う。BRTの拡充というのが現実解ということになるだろうが、目玉を作るという意味ではDMVという手もありか。ガイドウェイバスという手もあるのだろうか。ただ、BRTを維持するにしても、もう少しステーションの数を増やして利便性を増したり、混雑時には続行便をだすような柔軟な運用をとれるようにするなど、バスの利点を活かし、欠点を少なくするような方策が必要であるように感じた。