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宮脇俊三著「ローカルバスの終点へ」の精読企画。1987年から88年に書かれた記述内容が2021年現在どうなっているのかを中心に記していく。基本的に月末更新。今回は室谷(新潟県東蒲原郡上川村)。
上川村は2005年に合併により阿賀町となっている。津川駅から室谷までのバスであるが、今でも当時と変わらず一日三本が運行されている。ただし、平日のみの運行である。当時は行きは所要時間59分だったというが、今は時間がかかる病院経由でも53分となっている。本書にはダムの建設計画があるという記述があるが、この常浪川ダム計画は事業中止となっている。ただ、住居の移転と県道の付け替えは行われている。そういう事情があって、室谷集落は山奥のわりには近代的な住宅が建ち並んでいる。氏が宿泊した讃岐屋旅館も健在である。讃岐屋旅館は集落のいちばん高いところにあったというから、ここは移転せずに当時の場所のままであろう。
余談だが、室谷の先は林道本名室谷線が福島県金山町の本名まで通じている。現時点では途中通行止めということにはなっている。