斎藤潤「日本《島旅》紀行」

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実際に著者が訪れた島についての紀行文。誰も知っている観光客も多く訪れるような島から、誰も知らないマイナーな島まで様々な種類の島を取り上げている。特に訪れるのも難しい島に実際に訪れることができた喜びというのは、私も路線バスの旅で運転本数が少ない路線バスの乗り継ぎをしていただけに、共感できるものである。全体的に島の実際がよく伝わってくるが、最終章で島のダークサイドに触れているのはいいとしても、いちばん最後に取り上げた島がかなり特殊な部類に入る長崎の軍艦島という点が、著者が狙ってのことだろうが私としてはどうかなと思ってしまった。

日本《島旅》紀行 (光文社新書)

日本《島旅》紀行 (光文社新書)