プロ野球開幕をめぐる問題

当初、3月25日に開幕する予定だったプロ野球だが、地震の影響を受けて、パシフィック・リーグは早々に4月12日への開幕延期が決定、セントラル・リーグは予定どおり開幕する方針だったものの、強い批判を受けて、3月29日に開幕が延期することになった。

私個人としては3月25日に開幕することは問題ないと思う。ただし、それには条件があって、地震の影響を受けていない地域で試合を行うこと。試合開催地の振替に間に合わないようであれば延期もやむなし、という考えである。特に関東地方を本拠地とする球団が多いわけであるが、関東地方は計画停電が頻繁に発生するくらい、電力が切迫している。しかも、電車の本数も制限している状態で、ナイターであれば、電車がいちばん混む夕方の時間帯に観客が電車で移動してくることになる。単に球場で電気を使う以外の影響があるわけだ。

そういう事情から、文部科学省も、東京電力・東北電力管内以外での試合の実施、もし行う場合でもナイターは避けるようにという通達を出した。これはまったく正しい。それを受けてパ・リーグは開幕後、関東ではナイターの試合は行わないようにするようだが、セ・リーグは4月3日まではナイターを避けるが、5日以降は「減灯ナイター」と銘打ってナイターを行う方針を打ち出した。

4月5日以降になったら状態がよくなっているかはわからないが、少なくとも交通機関が影響を受けているような状態で、減灯するにしてもナイターで野球の試合をするのは理解に苦しむ。4月5日からは東京ドームでナイターの3連戦がある。このあたりに「球界の盟主」読売ジャイアンツの意向があるかと勘ぐってしまう。(ちなみに3月25日からの3連戦も東京ドームで試合があった、25,26日がナイターで、27日がデーゲーム)

4月5日に状態が回復していればいいのだが、そうでない場合は現方針を見直すべきであろう。あと、3月29日~4月3日まで横浜で6連戦があるが、これは静岡でやればいいのではないか。静岡に移転するとかしないとか言っていたし。静岡は中部電力管内なのでとりあえず電力の心配はない。まあ、急には無理かもしれないが。