プロ野球の契約金問題

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http://www.asahi.com/sports/baseball/npb/news/TKY201203140797.html

プロ野球球団の読売ジャイアンツが、1997年~2004年度に、球界で申し合わせた新人契約金の最高標準額を超えた契約金を払っていたという。かなり前の話で、今になってこの話が出てきたのも不自然という感じもするが、それ以上に、読売側のこの報道への反応が不自然だ。

http://www.yomiuri.co.jp/sports/npb/news/20120315-OYT1T00093.htm

単に問題がないという認識だった、と言えばいいのに、「球界挙げて震災復興を支援しようとしているなかで、十数年前のことを蒸し返すのはいかがなものか」とか、この問題に蓋をしたいがために震災復興を道具にしようとしている感もあって、かなり必死だと受け取れる。更に「各選手のプライバシーと名誉、当球団の名誉と営業上の秘密に関して極めて深刻な影響を及ぼす」として法的措置に出るとしているが、新聞社として、今まで他者のプライバシーを侵害し、名誉を貶めるようなことをしてきて、いざ自社に火の粉がふりかかったら猛抗議、というのはいかがなものだろうか。

そして、この場合は球団の系列の新聞社を使って即時反論を展開することができたわけだが、そういう報道機関を持たないほとんどの個人、組織は、自己の問題についての報道に対して、反論を展開して広めることができない。そのようなことも、今回の当事者である読売新聞はもちろん、他の報道機関も考えるべきであろう。

野球界的には、このような問題に対して膿を出し切らずなあなあで解決してきたことのツケが回ったというべきなのでしょうか。報道機関のあり方の問題に比べれば、それほどたいした問題ではないかと。