赤川学「子どもが減って何が悪いか!」

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少子化に関して世の中に出回っている通説に対する疑問を、具体的にデータを用いて示している。確かに、一つのデータでも自説に都合のいいように解釈されて、それが通説になってしまうということは少なからずあることである。それに対して疑問を呈し、最終的には少子化=悪いこと、とは限らない、という本書の基本的な姿勢は、私としては賛同できるものがあった。ただ、統計学の難しい記述があって、そういう世界のなじみがない私としてはとっつきにくい部分があった。その一方、「子どもが減って何が悪いか!」というタイトルはガンダムの台詞からとったものであったり(そう本書に書いてある)、「小一時間とはいわないにしても、そう問い詰めたい思いである。」という、おそらく吉野家コピペから持ってきた表現を使っていたり、なんか変にくだけた部分があって、そういう部分が著書の中にあるとどうも負の印象を受けると、私は感じた。

子どもが減って何が悪いか! (ちくま新書)

子どもが減って何が悪いか! (ちくま新書)