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民主党の代表を務めた、鳩山、菅、小沢のパーソナリティに関する記述がけっこう多いのは、民主党が代表の性質に大きく依存しているゆえんか。特に小沢現代表の記述が多い。代表に対象を絞ったほうが書きやすいという事情もあるのかもしれない。結党からの出来事は一通り書いてあるので、過去をおさらいする、という点ではいい書かもしれない。
- 作者: 塩田潮
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2007/12/11
- メディア: 新書
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民主党の代表を務めた、鳩山、菅、小沢のパーソナリティに関する記述がけっこう多いのは、民主党が代表の性質に大きく依存しているゆえんか。特に小沢現代表の記述が多い。代表に対象を絞ったほうが書きやすいという事情もあるのかもしれない。結党からの出来事は一通り書いてあるので、過去をおさらいする、という点ではいい書かもしれない。
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ひるぎ社という会社が出している「おきなわ文庫」というシリーズの文庫本。Amazonでは取り扱っていないようだ。
戦後の沖縄の歴史について書かれている。沖縄の歴史についてはほとんど知らないゆえに、事実関係を拾っていくだけでもけっこうためになった。沖縄が持つ特殊性については、配慮すべきだろうという思いは改めて感じた。
主席公選というのが一つのテーマになるのだが、先の沖縄県知事選挙の20代の投票率は40%台とのこと。もっとも、埼玉県はもっとひどいのだが。ただ、アメリカ世を知らない世代が増えていくと沖縄もまた変わっていくのだろうとは思う。
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書名から受ける印象とは裏腹に、広義のボランティアについて広く浅く書かれている。「第1章 こんな募金箱にお金を入れてはいけない!?」の内容が一冊分あることを期待していたのだが、内側についての考察はなしに、次の章へと進んでいく。ちょっと期待はずれな感があった。
こんな募金箱に寄付してはいけない (青春新書インテリジェンス198)
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思っていたよりも言語学の専門的な内容で、方言の存亡についての幅広い分析を期待していた身としては、肩すかしをくらった感じだ。最後には方言についての提言があるが、その割合は少ない。方言の変容に関する事例を知りたいという人向けの本だと思う。
方言は絶滅するのか―自分のことばを失った日本人 (PHP新書)
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政治思想について書かれた本で、私は政治思想に関する知識がほとんどないので、特に西洋の思想史についての記述は、読み進めるのに苦労したというのが正直なところだ。本書のキーワードの一つである「共通善」という言葉さえも知らなかった。そういう意味では、勉強にはなった。ただ、本書中の現在の日本の政治に対しての記述がどうも浮いているようにもみえた。政治思想史の研究が現代社会から遊離している点を著者も憂慮しているようだが、まさしくその通りであることを確認した。
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2004年の参院選後、2005年の衆院選前の時期である、2005年4月に刊行された本なので、自民党の現状として書かれている部分については、2005年の衆院選で大勝してから現在に至るまでとのギャップを感じる部分があるが、2004年頃までの自民党の通史として見れば、よくまとまっている書物だと思う。個人的に感ずるところが大きかったのは、1993年に自民党が下野してからの梶山静六の言葉である。以下に引用する。
「自民党が下野したのは良かった。一、二年は政権からはずれたほうがよい。五五年体制下で三十八年間も政権に在り続けて、緊張感を失って、惰性が続いた。野党になって贅肉を落として、もう一度政権に戻ったら、強力な政党になるだろう。」
筆者も「下野すれば、贅肉がそがれて、理念・政策が明確になり、新しい形の自民党として生まれ変わる可能性もあるのではないか。」と記している。私も、自民党は下野したほうがよくないかと書いたが、それは自民党の再生というよりは、風向きを変えるためのテクニックとしてのことだった。梶山静六の言葉は立派だと思うが、その考えに同調するのは、若手議員はそれなりにいるかもしれないが、幹部クラスの議員となると、どれだけいるか疑問である。さらに、贅肉どころか、禁断の実(=特定団体の大規模組織票)を食べ続けている以上は、もはやかつてのような力を取り戻すことはできないのではないかとも思う。
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「ファスト風土」という言葉の提唱はおもしろいと思ったが、「北関東では犯罪が多い」とか「ジャスコの近くで犯罪が起きている」とか、印象を以て書かれている感があり、そのアプローチの仕方が若干乱暴ではないかと感じた。問題提起はいいのだが、それを解析するまでには至っていない感がある。
日本の風土が単一化したというのは、日本の地域社会の比較する立場側の論理で、地域に住む人にとっては、自分の住む地域だけが唯一の存在だから、他と同じになることの不都合は見いだしにくいように思う。そのあたりのギャップを考慮する必要があるように思う。
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2005年4月に書かれた、戦後の政治家の暴言についていくつかピックアップして、それを分析している。メディアの影響力についていくつか触れられているが、個人的にはその部分についてもう少し掘り下げてほしかったが、そうなるとバランスが崩れてしまうか。暴言そのものや、それの処理の仕方についての事例から考えたことは、自己の側を無理に正当化することでひずみが生じて、そのことを理解できない人が、問題を起こすということである。
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言わずとしれたベストセラー本。真の国際人とはどうあるべきか、とか、グローバリズムに反対している点など、納得できる内容は多くあるのだが、一部に突飛というか、的外れな部分もあって、その分、説得力を欠いている。講演記録をもとに作成されたからか、論に丁寧さを欠いているようにも思った。たとえば、美しい田園を守るために農業を守ろう、というような記述には、いささかあきれてしまった。
あと、これは私の疑問なのだが、武士道を本書では礼賛しているのであるが、そもそも武士道が日本人全体に定着すべき概念なのか。昔の日本人は武士道を持っていたということが言われているが、武士だった日本人は少数派である。武士の社会的な影響度が大きかったので、その思想が残っているのだろうが、日本人の皆が皆、武士道に則っていたわけではないと思うので、武士道という概念を大きく振りかざすのもどうかと思ってはいる。
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私が大学生の頃、授業で佐久間充著「ああダンプ街道」を読むのが必須になっていて、当時はそれなりに感銘を受けて読んだものだったが、その著者が「ああダンプ街道」の続編と言うべき本書を刊行していたのは知らなかった。見つけて早速読んでみた。
建設資材の輸送に伴う環境問題と、産業廃棄物の不法投棄の問題について、千葉県の事例を中心に、各地の事例について記してある。様々な事例を紹介している分、話題が散ってしまっているような印象を受けたが、著者の取材の集大成、という位置づけで考えれば納得はできる。かなり前からこの問題に関わってきたという実績が本書には現れている。人間が普通に生きていくことすらを脅かす理不尽なことに対しての憤りを根底に感じた。
最近、特に大規模な製造業の企業が「エコ」という言葉を使っているが、そういう企業は、自然環境のみならず、人間の生活環境も壊しながら発展してきた、という事実は否めない。特に最近では「Co2削減」という言葉が免罪符となっているような感すらある。「Co2削減」のためにさらなる消費を促すような動きもある。それこそ「ああダンプ街道」で取り上げられたような問題が、環境問題の本流と考えていた身としては、違和感を感じる。
山が消えた―残土・産廃戦争 (岩波新書 新赤版 (789))