路眺一覧

GSV054.山刀伐峠(山形県最上町)

松尾芭蕉が堺田から尾花沢に向かう際に通ったとされる峠で、「おくのほそ道」でも最大の難所とされる場所である。現在はトンネルが通っているが、旧道も残っていて、ストリートビューのデータもある。
ストリートビューでは、トンネルの手前から旧道に入り峠を越えていく。入口には「おくのほそ道 山刀伐峠入口」の看板がある。一応舗装はされているが、車の離合が難しいほどの”ほそ道”だ。途中に「十二曲り登り」という案内板の先に人が登る道があるが、こちらは当時の山道が残っているとのことである。車道は蛇行しつつもそれなりに整備されており、やがて峠の頂上に到着。駐車場やトイレも完備されている。峠の向こうは尾花沢市になる。そちらに向かって下っていくわけだが、下りのほうが勾配が急のように思う。だいぶ下って元の道に合流。こちらにも山刀伐峠の案内がある。「頂上まで三粁」の表示もあった。


GSV053.象潟(秋田県にかほ市)

象潟の九十九島はかつては浅い海に九十九島と呼ばれる島が浮かぶ風景が広がっていたが、1804年の象潟大地震で隆起し、陸地に島のような小山が並ぶ風景となった。長崎県にも九十九島があるが、象潟のほうが元祖である。
ストリートビューでは、象潟橋から鏡島に向かっていく。象潟九十九島巡りの王道は蚶満寺から北に向かっていくルートのようだが、そちらにはストリートビューのデータがないので…。象潟橋には説明板があり、少し離れた場所には船つなぎ石がある。羽越本線の踏切を渡ってしばらくすると「九十九島コース きたかたさんぽみち」の小看板が立っている。かなり細い道に入って島というかこんもりとした山というか丘のようなものが見える。知識がないと元島というのもわからないかもしれない。


GSV052.定義(宮城県仙台市)

定義について、私は油揚げで知ったのだが、元々は平貞能、転じて定義に由縁がある場所で、江戸時代に平貞能の従臣の子孫がこの地に西方寺を建立し、周辺に門前町を形成していったとのこと。
ストリートビューでは、定義交流センターから山門を通って西方寺本堂へ向かっていく。定義交流センターの隣には定義バス停があり、まさにゲートウェイの役割を担っている。シンプルな観光案内板が見えるが、「商店街、表参道」のほうに向かっていく。口に近いところにある定義とうふ店は、おそらく定義でも有名な店なのだと思う。最新のデータだとまだ朝早いのか店がやっていないのだが、2011年のデータでは店先で食べている人の姿が見える。その先にも店が数軒ある。阿吽像がある山門を抜ける。境内の敷地はかなり広い。山門あたりはわりと狭々とした感じなのだが、本堂のあたりはけっこう広々とした印象である。本堂の近くには如来像もある。少し離れたところには庭園と五重塔もある。


GSV051.小岩井農場(岩手県雫石町)

個人的にだが「小岩井」とついた乳製品に弱い。なんかいいものだと思ってしまう。小野義眞、岩崎彌之助、井上勝の名字の頭文字をとってできた小岩井農場。盛岡駅からバスの便が出ている地域の名所ともなっている。
ストリートビューでは、小岩井駅から小岩井農場に向かっていく。駅前にはキャメルマートという地場コンビニがあるが、ストリートビューのデータが2014年と古く、現在は存在していない。県道131号線から県道219号線に入り、最初に見える小岩井農場の施設が植木植物園である。なんせ小岩井農場の敷地は広大である。更に進むと「小岩井農場本部」がある。小岩井農牧株式会社の本社は東京だが、小岩井の主要部署がここにある。だいぶ走って小岩井農場の中心地に到着。駐車場の敷地に売店はソフトクリームを売る店があった。そこを過ぎて左に曲がって少し行った先に小岩井農場の一本桜がある。ストリートビューのデータは5月で、花は咲いておらず青々とした桜の木が見える。その背後には岩手山が見える。


GSV050.尻屋崎(青森県東通村)

尻屋崎は寒立馬という馬が放牧されていることでも知られている。東通村には行ったことがないので、滞在候補として気になる場所である。むつバスターミナルから尻屋乗り換えで尻屋崎まで行くバスが1日2往復ある。地元の人は尻屋崎まで路線バスで行かないだろうから、完全に観光利用を意識した路線だろう。そういうのがあると行ってみたくもなる。
ストリートビューでは、尻屋崎ビジターハウスから尻屋崎に向かっていく。ビジターハウスはわりと小さな建物である。下北交通のバス停もある。尻屋崎に向かっていく道にはゲートがあるが、これは時間帯によっては通行不可でそれを制御しているゲートであろう。しばらく進んでいくと左手に海が見える。ここのデータは有志の方が歩いて取得したようである。歩道もついているので歩くのには難がないが、ゲートから尻屋崎までそれなりに距離はある。やがて灯台の姿が見えてくる。灯台は車道からすぐの場所にある。その向かいには売店がある。この近くに尻屋崎バス停もあるはずである。逆に言うと、灯台と売店以外は何も無い、くらいの場所である。馬の姿もストリートビューでは見えなかった。


GSV049.カムイワッカ湯の滝(北海道斜里町)

私が知床に行ったのが2003年8月15日。知床自然センターから知床大橋までのバスに乗った際、カムイワッカ湯の滝バス停を経由した。当時書いた文章には「カムイワッカの滝で私を除く全員が下車。ここから滝を上っていくと温泉があるそうで、行く気は全然なかったのだが、その方向を見て、その気持ちがより強くなった。人多すぎ。」と記されている。夏の観光シーズン最盛期ということもあってやたらと人が多かった。バスに関しては現在はカムイワッカ湯の滝が終点となっている。
ストリートビューでは、駐車場からカムイワッカ湯の滝に向かっていく。ちなみに知床大橋方面の道は、許可の有る者以外立入禁止となっていた。道道から川に沿った歩道も言えないような場所を通って、川を通って滝の方に昇っていく。データは10月であるが人も数人いて、サンダルのようなものを履いているようだ。入口からそれほど遠くない場所に「一の滝」の表示があり、ストリートビューではのデータはここまでである。そもそも一の滝上部から上流へは現在では立入が禁止されている。360°写真だと立入禁止表示がある箇所の写真が参照できる。普通に考えればここから先は立入できないとわかるようにはなっているようである。


GSV048.ベアーロード(北海道苫前町)

三毛別羆事件は1915年に当時の苫前村で発生した熊害事件である。この三毛別という場所がかなりの奥地である。かつては羽幌線の駅があった古丹別から三毛別までの道路を今ではベアーロードと呼んでいる。
ストリートビューでは、古丹別から三毛別までベアーロードを進んでいく。古丹別の入口にはプーさんライクな熊の看板がある。ベアーロードの沿線などにも熊の絵が多数あり、事件の加害者とはいえ、熊がシンボルになっている感がある。近くには苫前商業高校があるからか、高校生らしき若者の姿もある。古丹別市街を出ても人家はちらほらとある。中には「ようこそ羆嵐へ」と書かれた看板もある。一本道だが、とにかく距離があるので「あと10Km」といった看板は車で走っていると頼もしく感じるであろう。三渓までたどり着いて商店があったが、現在も営業しているかどうかは不明。三渓神社には熊害慰霊碑が建てられているが、ちょうど自衛隊の人が訪れていた。その先には公共遭難者之碑があるが、これも事件に関するものかは不明。射止橋を渡るとあと5Kmの看板がある。巨羆射殺の最初の被弾地点がこの橋の付近だったとのこと。射止橋から先にも人家はあるが、おそらく1軒だけかと思う。「三渓羆事件 現地まで約200m」の地点で道路が舗装でなくなる。ストリートビューはここで行き止まりとなる。現地の写真は360°写真に登録されている。現在は車で行き来できるが、当時は古丹別まで行くにも歩いて往復するわけで一日仕事である。


Googleストリートビュー企画2022

去年は各都道府県一ヶ所づつ、47の場所を一年で取り上げていった本企画。今年は
北日本(北海道、東北):8
東日本(関東、甲信越):8
中日本(北陸、東海):6
西日本(近畿、中国):8
南日本(四国、九州、沖縄):10
で、計40の場所を取り上げる。基本水曜日更新は変わらず。今年の初回は今月19日に載せます。


GSV047.古宇利大橋(沖縄県今帰仁村)

古宇利島といえば、私が初めて沖縄に渡ったときに行った運天港で、古宇利島に向かっていく小さい船の記憶が残っている。それから経って古宇利島にも橋が架かる。架橋後は2度ほどバイクで古宇利島に行った。3回目があるかはわからないが、やんばる急行バスが古宇利島へ路線を延ばし那覇から1回乗り換えで行けるようになって、公共交通でも行きやすくはなっている。
ストリートビューでは、屋我地島から古宇利大橋を渡って古宇利島に向かっていく。南詰駐車場にはけっこう車が停まっている。ここから歩いて橋を渡ろうとすると、橋は全長2Km近くあるのでかなりきつい。レンタサイクルの店もあるようだが、1時間1000円するそうでわりと高い。橋は左側に歩道がある。傾斜は若干あるが緩やかなので、比較的自転車でも行きやすいだろう。ずっとまっすぐ進んで古宇利島に着く。夏ということもあって半裸の男が歩いている。砂地にパラソルが立っている。さすがに夏の沖縄をバイクで回る気にはならないので、夏の古宇利島は知らなかった。古宇利島もリゾートと名前についた宿泊施設が多数でてきいるが、いわゆるリゾートホテルではない小規模宿泊施設がほとんどのようだ。


GSV046.佐多岬(鹿児島県南大隅町)

佐多岬は九州最南端であるが、佐多岬に至る路線バスは廃止されている。ただ、現時点では根占港から佐多岬、伊座敷商店街(昼食)、雄川の滝を回る観光周遊バスがある。根占港を9時に発って14時50分に戻ってくる、ほぼ一日がかりのルートだが、行こうと思えば行くことは可能だ。
ストリートビューでは、九州最南の集落大泊から町道佐多岬公園線に入って佐多岬に向かっていく。大泊は小さな集落だが、佐多岬の入口には大きなゲートが設置されている。古いストリートビューのデータには無いので、最近設置されたのだろう。大泊海浜公園の駐車場には鹿児島交通の「回送」バスが停まっていた。南国の木々に囲まれた道を走っていく。かなり進んだところにトンネルがあるが、そのトンネルが狭く中でのすれ違いが困難っぽいが、特に警告表示などはなかった。道は佐多岬まで一本道ではなく、途中分かれ道もある。けっこう景色が単調なので、海が見えるルートをとったほうがいいかもしれない。更に進むと北緯31度線展望広場なるものがある。ここまで来ると終点はもうすぐだがここで展望するのも悪くない。そして少し進んで駐車場があり、車はここまで。けっこう車が停まっている。ここから歩いてトンネルをくぐると更に奥に行けるようだ。駐車場の近くで海を見ている人もけっこういる。あとは360°写真で展望台からの景色などを見ることができる。景色がいいと言えばいいのだが、なんせここまで来るのがたいへんなので、ここはストリートビューで行った気になっておくか。